お悩みジャンルその4「好きな人すら見つからない」

~こんな悩みのあなたに~
・もう長いこと恋愛をしていない
・いい出会いがない
・いつも同じパターンで失敗
・元カレを引きずっている

――この悩みを持つ人に共通点はありますか?

清田 そもそも恋愛をする相手がいないというのが、この悩みを持つ人の状況です。前編「働く女性が抱える『恋愛の4大お悩みジャンル』とは?」で話した二元論的な考えにより、人間を「恋愛できる側の人」と「恋愛できない側の人」に分け、自分をできないほうに位置付けてしまっている。それで、自分に欠陥があるんじゃないか、みんなから取り残されているんじゃないかという思いを抱えているという……。

――連載の過去の記事「『普通の結婚教』に入信しないと幸せになれないのか」という悩みもこの分類ですよね。

森田 「恋愛や結婚は必修科目」という考え方に、はじめからとらわれていない女性も世代によっては多いと思うんです。我々には社会学の素養があるわけではないのであまり世代で語りたくないのですが、この本に悩みを寄せてくれているアラサーの女性は、いわゆる保守的な恋愛観を強く持ちつつ、(恋愛抜きの)自分の生活や人生を大事にしたいという価値観も持っているという、ハイブリッドのような考え方の人が多いように思います。だから悩みが本当に複雑になって難しい状況に陥ってしまうのも、無理はないよなと感じます。

清田 専業主婦になって子どもを持って家を買って……というのが「普通の結婚」だと思われていた時代が変わり、今は共働きを志向する人も多いし、仕事も子育てもバリバリ両立させたいという人もいるし、一人で生きていくことを積極的に選択する人もいる。そういう多様な価値観が広がりつつある中で、まだまだ「旧来的な結婚観」にとらわれている人も多いというのが、今のアラサー世代の特徴かもしれません。