――最後に読者へのメッセージをお願いします。

清田 とにかく言いたいのは、「大丈夫、絶対になんとかなる!」ということです(笑)。恋に悩むアラサー女性と接していると、彼女たちは確かに恋愛のことで苦しんでいるんだけど、それをどんどん掘り下げていくと、最終的に「孤独への不安」みたいなものが原因になっていることが多い。相手の現在地を共有し、同じ目線から悩みや苦しみを眺めるという行為には、多少なりともその人の孤独を和らげる効果があると感じています。孤独への不安さえ和らげば、本人の立ち上がる力も回復してくるので。

森田 悩んでいる自分を否定しないでほしいと思います。悩んでいる状態がつらいことは確かなんですが、そこで踏ん張って真剣に悩み続ければ、自分なりに納得できる答えは出るはずです。世間的には恋愛の悩みってどこか軽薄に見られがちなんですけど、生活や人生にダイレクトに影響することなんだから、「軽い」なんてことがあるわけがないし、そもそも自分にとって大事なことなんだから「悩み」になっているわけですよね。だから悩むときには周りの目や声なんて気にせずに、心置きなく悩んだほうがいいのではないかと考えています。

清田 悩みは苦しいものだけど、向き合う中で「自分の感情を言葉にする力」が養われます。不安やモヤモヤした気持ちを言葉にして外に出せるようになれば、悩みの輪郭をつかむことができて、他者とも共有可能になります。我々がやっているのは言語化のお手伝いって感じだと思いますが、これを身に付けておくと恋愛だけじゃなく仕事でも役立つと思います。だから悩むことは絶対に無駄じゃない!

森田 これまでにお悩みを寄せてくれた方々に感謝しています。また、これからも頼ってきてくれる人がいる限り、恋愛相談は続けていきたいと思っています。

聞き手・文/飯田樹 図版出典/「生き抜くための恋愛相談」


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