信仰の外に出る

 まずは今回のお悩みのメインである、「いい人」と結婚しないと幸せになれないのか問題への解決策を提案します。前ページで説明したとおり、これは“普通の結婚教”のドグマなので、その信仰を受け入れるならば真実となります。しかし一歩その信仰の外に出てしまえば、数ある選択肢の1つに過ぎず、忠実に守る必要など1ミリもありません

 だから多恵さんも、その信仰の外に完全に出てしまえばいいのです。具体的には、「いい人」を勧めてくるアドバイザーとの付き合いを一旦やめてみてはどうでしょうか

信仰の外へ出よう! (C) PIXTA
信仰の外へ出よう! (C) PIXTA

やめることの勧め

 ここでぜひ参考にしてほしいのが、わたなべぽんさんによる大ヒットコミックエッセイ『やめてみた。本当に必要なものが見えてくる暮らし方・考え方』(幻冬舎刊)です。

 この本では、炊飯器から謝り癖まで、さまざまなモノや習慣について本当に必要かどうかを改めて棚卸しして、必要ないことを「やめてみた」著者自身の体験がつづられています。

 そのなかの1つに、自分の精神状態が乱されるようなモヤモヤする友人との付き合いを「やめてみた」という話が出てきます。くわしくは本書を読んでもらいたいのですが、付き合いをやめるといっても絶交するということではなく一旦おやすみにしてみるという塩梅です。これは、無理をして付き合い続けるよりも、ずっと無理のない処方箋ではないかと思います。

 また多恵さんの場合、“普通の結婚教”の信者との付き合いだけでなく、そのドグマに近いことが書かれているネットや雑誌の恋愛コラムなどを読むのもやめてみるのもいいかもしれません(この連載を読むのはやめないでもらいたいのですが……)。