2.寝ながらダイエット「睡眠で痩せ体質をつくる」

 人は寝ている間に痩せることを知っていますか? ぐっすり寝て起きた翌朝、体重が減るのは、睡眠中に“痩せホルモン”が分泌されているため。

「寝始めの3時間で、人は深い睡眠に入り、このとき多量に成長ホルモンが分泌されます。成長ホルモンには体を回復させるだけでなく、脂肪を分解したり、糖代謝を高める働きもあります」

 睡眠と肥満の関係を示す、こんな研究報告もあります。平均睡眠時間7~9時間の人に比べると、6時間の人は23%、5時間の人は50%、4時間以下の人は73%、肥満になる確率が高かったそうです。(米国コロンビア大学・調査対象32~59歳)

「明け方から分泌され始め、起床時に分泌がピークを迎えるコルチゾールも、実は痩せホルモン。明け方は空腹状態になるため、コルチゾールが脂肪を分解してエネルギーに変えています」(三橋さん)

 夜通し起きていて、何も食べていなくても朝体重が減らないのは、成長ホルモンとコルチゾールが十分に分泌されないことが原因だったのです。また、睡眠は食欲コントロールとも密接な関係があります。

「しっかり眠ると、食欲を抑えるレプチンの分泌が増え、逆に食欲を増進させるグレリンの分泌が減少するので、余分なカロリーを摂取しなくなります。睡眠不足だと逆のことが起き、揚げ物やケーキなど高カロリーのものを食べたくなる傾向があります。肥満を招くばかりか、“食べてしまった”という罪悪感で自己肯定感も下がってしまいます」(三橋さん)

 睡眠不足によって糖や脂肪が消費されないばかりか、食欲まで増してしまう。快眠をとることは、究極のダイエット法だったのです。