4.寝ながらイライラ解消「睡眠不足のカップルはケンカしやすい」

 ぐっすり眠れた日は気持ちもスッキリ、やる気が湧いてくるもの。でも、睡眠不足だと頭がぼんやりしてミスをしやすく、やる気が低下。イライラして、自分のことだけで精一杯になりますよね。

「睡眠不足は、人の器を確実に小さくしてしまいます。ぐっすり眠るだけで、気持ちに余裕が生まれて、ちょっとしたことでイライラしなくなります。自分を俯瞰(ふかん)で見ることができ、人としての器が大きくなります」(三橋さん)

 ぐっすり眠って、器の大きい状態を自分に定着させることが大切だといいます。

 ちなみに、睡眠不足のカップルはケンカしやすいというアメリカの調査結果もあります。夫婦やカップルで同じベッドで寝ている人は、睡眠が阻害されることがイライラの原因になっている場合も!?

「パートナーとセミダブルのベッドで寝ている人が意外と多いようですが、セミダブルは幅が120cmとシングルより20cm広いだけなので二人で寝るには狭過ぎます。快眠の観点から言えば、ダブルサイズ以上のベッドに寝るか、ベッドを別々にするのが理想的。男女では体感温度も違うので、一緒のベッドに寝る場合も、掛け布団はそれぞれ用意したほうがいいですね」(三橋さん)

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 良質な睡眠をとることは健康にいいだけでなく、「ダイエット効果」「記憶力アップ」「美肌効果」「イライラ解消」と、さまざまな良い効果を生み出します。睡眠時間を有効活用して、ぜひ効果を実感してみてくださいね。

この人に聞きました
三橋美穂
快眠セラピスト
三橋美穂さん
寝具メーカーで商品開発や枕のアドバイザー育成などに携わった後に独立。全国での講演や執筆活動を通して、眠りの大切さや快眠の工夫を提案。著書に『驚くほど眠りの質がよくなる 睡眠メソッド100』(かんき出版)など。
特集「仕事がはかどる睡眠術」目次
(1)ぐっすり眠れてる? 自己流はNG! 眠りの常識ウソ・ホント
(2)夏の快眠ワザ6つ エアコンはつけっ放しにしてOK?
(3)寝ながらできること4つ 眠りの力を使って勉強や減量(この記事)
(4)仕事の生産性を上げるための戦略的睡眠のススメ(8月25日公開予定)
(5)「眠れない!」から脱却しよう タイプ別・不眠解消法(8月29日公開予定)
(6)アンケートで分かった! 読者の睡眠のリアル(8月31日公開予定)

聞き手・文/中島夕子 イラスト/森のくじら 写真/PIXTA