「FBグループ」で情報共有、商品企画の数が2倍に
新商品の開発を手掛けるメーカーにとって欠かせないのが企画会議。「あしたるんるんラボ」でも毎月企画会議を開催し、そのたびにプリントアウトした企画書を配布していたそうです。
しかし、紙はかさばるため保管に向かず、事前準備にも時間がかかります。さらに、「毎月必ず○個出さなければ」というプレッシャーがあり、企画書にまとめて一人ずつプレゼンをするのはハードルが高いと感じていた社員も少なからずいたとのこと。つい意気込み過ぎてしまい、日常生活で企画のヒントを見つけても「これでは企画にならない」と諦めることもあったそうです。
そこで利用し始めたのが、「Facebookグループ」です。気になる商品や写真を投稿し、グループ上で管理。企画になりそうな情報は大小問わず次々にアップしているそうです。今年4月からこのような取り組みを始めた結果、次のような5つのメリットを実感するようになりました。
【FBグループ活用のメリット1】
Facebookグループなら既読か未読かが自動的に表示されるため、他の社員が自分の投稿を見たかどうかが分かる。「いいね」やコメントが付くこともあり、「もしかしたら誰も読んでいないかもしれない」と不安になることがない。
【FBグループ活用のメリット2】
通勤時間や取引先への移動中など、隙間時間に確認しやすい。また街で見かけた新商品の情報などをスマホで撮影してそのまま投稿できる。自分の投稿に情報を付け足したいときは、コメント欄を使って手軽に追記できる。
【FBグループ活用のメリット3】
メールだと社内外からの連絡事項が届くため、一覧性がない。Facebookグループなら「情報共有」と「企画の共有」という二つのグループを作って個別に管理できるため、Facebookにアクセスするだけですぐに一覧で確認できる。
【FBグループ活用のメリット4】
企画会議ではプロジェクターを使ってパソコンの画面をスクリーンに映し出し、スクロールしながら投稿を一つずつ確認。情報の整理、共有がしやすく、会議が盛り上がるようになった上、一人ひとりが企画書を作る手間が省けた。
【FBグループ活用のメリット5】
企画会議をしながら簡単な議事録を作成し、会議終了と同時にFacebookグループに投稿する。議事録によって投稿を区切れるため、その月の会議でどこまで話し合ったか、後で確認することができる。
実際に「あしたるんるんラボ」では保湿性のあるデリケートゾーン専用ソープが議題に上がった際、女性の肌の乾燥がテーマのウェブサイト情報を共有したり、類似商品のパッケージや値段が載っている雑誌の一部を共有したりしていたそう。
平日には社員が1日当たり平均して2~3個の情報を投稿するようになり、約2時間半かけてメンバーが共有した情報を確認し、企画化を検討しているとか。Facebookグループの導入と同時に会議もスムーズに進むようになり、商品企画のネタ数は2倍に増えました。
「社内メール」の見直し法、成果が出る4つのポイント
続いては、メールの使い方。どれほど便利なSNSツールを利用しても、やはり社外とのやり取りなどでメールの活用は欠かせません。しかし、次から次へと届くメールを確認していたら作業が滞ってしまう人もいるでしょう。「あしたるんるんラボ」でも、社外とのやり取りをしている木内さんの元には毎日読み切れないほど大量のメールが届いていたそうです。
そこで見直したのが、メールの使い方。次の4つのポイントに重点を置き、コミュニケーションを円滑にしたそうです。
【社内メールの見直し ポイント1】
「日報」や「商品情報」など、単語で検索できるように件名の付け方を統一。例えば、「0001AAA」というように各商品に商品コードを付け、商品名ではなくコードで調べられるようにした。共通ルールを作ることで時短に成功。
【社内メールの見直し ポイント2】
部下のタスクの進行状況を把握するため、「メール日報」を実施。部下から上司へ相談しやすい環境をつくった。部下が多忙なときはタスク内容を変えたり、締め切りを調整したりすることも。
【社内メールの見直し ポイント3】
使用目的によってメールソフトを使い分ける。大量に届くメールの中から必要な情報をピックアップして読むメールの送受信には検索しやすいGmailを使用。再読する可能性の低いメールの送受信には社内共通のメーラーを使用する。
【社内メールの見直し ポイント4】
社外の人に連絡をする際はメールを中心にする。共通ルールは適用せず、相手の企業文化を尊重して相互的に無理のない進め方を意識する。ただし商品の発注をする際は日付を検索できるよう件名に「日付・○○(商品名)発注」と書くなど、分かりやすいように統一する。