共有は「スケジュール化」がカギ

 クラウドワークスは、インターネットを活用し、世界中の企業と個人が直接つながり、仕事の受発注を行えるサービスを運営している企業。柴田さんはウェブ開発チームのプロダクトオーナーとして、新しい機能の開発や、既存の機能の改善を担当しています。

 チームのメンバーは4人。オーナーである柴田さんと、男性デザイナー、2人の男性エンジニアで業務を分担し、ユーザー調査からリリースまですべての工程を担当しています。しかし、柴田さんはエンジニアやデザイナーと一緒に働くことが初めてだったため、チームメンバーが抱えている仕事量や大変さを把握することができませんでした。さらにフルフレックス制度の導入やリモートワークの解禁によってメンバー同士が顔を合わせる機会が減少。お互いの仕事状況が見えにくい環境になりました。

柴田さんがリーダーを務めるチームのメンバー
柴田さんがリーダーを務めるチームのメンバー

 そこで始めたのが、チーム内でコミュニケーションを取る日時を予定に組み込む「スケジュール化」。曜日ごとに誰とどのような内容の打ち合わせを行うのかを明確にし、事前にセッティングしておきます。すると準備がしやすくなり、重要な内容の打ち合わせでも短時間で終えられるようになりました。

 「スケジュール化によって、チームにリズムが生まれました。『次の打ち合わせはいつにしよう?』と逐一相談する必要もなくなったので、考えたり連絡をしたりする手間が省けて、効率良く業務を進められています」(柴田さん)

「報告・共有」をスケジュール化してしまえば、お互いが抱える課題や悩み事もすぐにフォローし合えます(柴田さん)
「報告・共有」をスケジュール化してしまえば、お互いが抱える課題や悩み事もすぐにフォローし合えます(柴田さん)

月曜日は「プランニング」でタスクを共有

 毎週月曜日に行っているのが、「プランニング」。1時間半ほどかけて、丁寧にメンバーと1週間のタスクの進め方を話し合います。最初の議題は、前周週の状況の確認。それぞれの実績を確認し、残っている作業は今週の業務に組み込みます。

 続いてその週の業務を洗い出し、大きなタスクを細分化します。エンジニアやデザイナーが自分の業務を抱え込むのではなく、チームメンバー全員で計画を立てることで、異なる職種の社員の状況を把握します。

 実はこの「プランニング」が効率化の肝。チームでタスクの内容の認識をすり合わせ、計画的にプランを立て、確実にシステム構築を進めていきます。