同窓会が一番怖いワケ

 「同窓会とは、成功した者がそうでない者たちへ、いかに彼らが成功していないかを思い知らせる場所だ」

 頭が良すぎて、独特の屈折した人間観を持つフィッシュですが、これはまさに人々が「同窓会」なるものに対して抱いている恐怖を的確に突いた言葉。

 そうです、同窓会とは、みなが同じ過去を共有しているからこそ現在の姿がありのままに浮き彫りになる場。所属や出世、結婚などの社会的ステイタス状況から、現在の肉体的魅力(劣化度)まで。だから怖いのです。

元カノ、元カレという不意の落とし穴あり

 同窓会は、トワイライト・ゾーンのように時空を歪め、あなたを日常から離れた場所へ連れて行くこともあります。先日、それまでは忙しさを理由に出席していなかった同窓会に思い切って行ったら、うっかり元カレに会ってしまったというアラフォー女性が言いました。

 「同窓会自体は思いがけず楽しかったんですよ。でも、久しぶりに元カレに会ってみて、ああ今のダンナでよかった、目の前の幸せをもっと大切にしようって思いました(笑)」

時空を歪めたトワイライト・ゾーンと化した同窓会 意外な展開が待っている (C)PIXTA
時空を歪めたトワイライト・ゾーンと化した同窓会 意外な展開が待っている (C)PIXTA

 なるほど、その元カレはだいぶくたびれちゃっていたのかもしれませんね…。このアラフォーさんはむしろ今の幸せを噛み締めたとのことで、良き哉、良き哉。でもその逆もあるのがオトナの世界で、何年、何十年ぶりの再会で何かのトワイライトなメロドラマが始まっちゃう人たちもいます。まとめて佃煮にするほどいます。

同窓会での再会からスピード結婚という例もある

 ちなみに私の同級生は、33歳でシングルのときに、20年ぶりに小学校の同窓会に出かけて、かつてちょっと思いを寄せていたナントカ君がいい男に育ってしかもシングルであったことから、再会後半年でスピードゴールインを決めました。その彼女を密かに狙っていた、他のシングル(そういやシングルじゃないヤツもいたな)男子たちのその後の悲嘆ったらありませんでしたよ。

 そういう意味では、同窓会はロマンスが始まる場として非常に有効。

 シングルなら(非シングルでも本人がOKなら自己責任のもとでどうぞお好きに)使わないテはないのかもしれません。