「結婚はいいよ~」「海外出張で超忙しくて~」で負傷するケース

 しかし同窓会とは、アラサーにとっては特に、ライフスタイルの違いが出始めるがゆえの事故多発地帯です。

 出世自慢を聞かされて劣等感を刻み付けられ、結婚出産した他者の幸せを“あてられ”、「なんか、この場にいるのがつらい…」とテンションがダダ下がりする…。

 周囲の人々の、そんな斜線のかかった表情などまるで見えていないのが、結婚出産の高揚感で無双状態となった既婚者たち。「結婚はいいもんだ」「子どもっていいわよ」を暴力的に連発し、挙げ句未婚者に向かっては「いい人はいないの?」と殴りかかり、子どものいない人に向かっては「まだなの?」「早く作らないと!」と斬りつけ、周りは負傷者続出、血まみれの地獄絵図です。

 「同窓会での負傷」、仲間だと思っていたようなかつての同級生に突然斬りつけられるのですから、確かにキツいものです。中には、機嫌よく酔った既婚者に「付き合っている人がいないなら、そこの○○君と付き合えよ」としつこく強要され、同窓会の場で泣かされた人もいると聞きました。同窓会残酷物語ですよ、もはや。

同窓会での負傷から身を守る毒消しの薬草とは?

 ですから、同窓会とはもともと大怪我をする可能性がそこらへんに潜んでいる場だと、ある程度の覚悟はして行きましょう。

 代わりに、RPGじゃありませんが「薬草」「毒消しのポーション」をポケットに潜ませて。その毒消しの薬草とは…「すべてはネタだ」と思う冷静な人間観察の視線です。

 「同窓会なんかで」「かつての同級生なんかに」マウンティングかけてくるヤツなんて、本当のところ、たいして実績も自信もない、取るに足らぬヤツなのです。

 仕事だか結婚だか出産だか、それが唯一と言ってもいいほど「今のオレ(アタシ)、イケてるわ〜」と思いすがれるアイデンティティなのですよ。本当に満たされている人間は、パーティーの場で無差別マウンティングなんか仕掛けるヒマもつもりもありません。

 ですから、マウンティング通り魔を見かけたらむしろワクワクしましょう。

 「ネタ」として、ちょっと斬りつけられてみてもいいかもしれません。「この人、どんだけコンプレックス強いんだろうw」と、その人の闇を観察しましょう。同窓会を20倍楽しむ秘訣です。