私たちはみな幸せを求めて漫画を読んでいる
非婚志向と婚活熱という真逆の動きが絡まり同居する、この複雑な時代に、多くの読者に受け入れられる女子漫画作品たちが描き出す社会の姿。
タラレバにせよ、逃げ恥にせよ、それぞれの感想の「あちら側」や「こちら側」にせよ、そこへ寄せられる共感や批判を通して、私たちはみな、変わらず幸せや夢を求めて女子漫画を読んでいるのだと、気付かされます。
波紋が起きるということは、それだけ人の心を動かした証拠。近年の女子漫画のますますの豊作に、読者の人間観や社会観が(たとえ批判的視点からでも)培われていくのを、女子漫画ファンとして心からうれしく頼もしく思います。
文/河崎 環 写真/PIXTA
【参考URL】
◆「『東京タラレバ娘』で“説教芸”に興じる東村アキコは、愚かなお笑い芸人のようだ」(小田真琴/サイゾーウーマン)
◆上記の記事に対するtogetter
◆「『誰の心もいらない』幸せを説く『プリンセスメゾン』、関係性の息苦しさをほぐす処方箋」(小田真琴/サイゾーウーマン)