CM炎上はもうおなかいっぱい

 CM炎上問題はもうおなかいっぱい。最近でもサントリーの頂、宮城県の壇蜜さんフィーチャーによるPR動画、そして牛乳石鹸のイクメンWEBムービーなど、CM炎上とその火消しとが続きました。

 もう作り手もSNSで騒ぐ側も、なぜ炎上が起き、なぜそんなCMが連綿と作られ流されるのか、分かっているのにわざとやっているとしか思えない。特にWEBムービーはネットユーザーに向けて発信されているため、受け手の年齢層を比較的若めに想定することもあって、再生数を稼ぐために炎上確信犯的な、どこか「釣り」のようなものも見受けられます。

 話題になって数字を取らなきゃ広告費を投じた意味がないという考えの下では、もうCMを出す側も確信犯的に炎上したいと考えているのじゃないか、CMを見る側もとにかく「世間で炎上している」イコール「たたいてもいい」と理解して、対象が何であっても一種のストレス解消のようにしてあれこれ言いたいのではなかろうかと、ひねくれた見方をしてしまうのです。

「CM炎上→お詫び」のサイクルが止まらない訳

 なぜ炎上が起きるのか。それは、視聴者とは伝統的に、見せられたものに対して何か一言感想を言う生き物で、そんなテレビ画面に向けた独り言がそのまま一斉にSNSで全世界に漏れ出ているからです。エントロピーの増大を見せているので、「不快感」という漠としてネガティブな感覚がいちいち炎上という大きいエネルギーになってしまうのです。

 他方、なぜ炎上を起こすようなCMがずっと作り続けられてしまうのか。それは、企業の欲張りな注文を受けて代理店が一生懸命に制作したCMが、世代感覚に欠ける企業の偉い人たちのさらなる注文によってこねく回されるからです。実のところ現場で制作する人たちこそも納得していなかったり不安だったりするのに、過剰労働でヘトヘトなので、声も出ない……のじゃないかしら。こっちで炎上しては「お詫び」、あっちで炎上してはまた「お詫び」……。日本のCM界で炎上サイクルが止まらないのは、きっとそんな背景もあるからなのでしょう。

オカモトのコンドーム着用トレーニング動画のど迫力

 さてそんな中、すごい迫力なのに炎上しないCMが登場!

 オカモトが若者のコンドーム着用率向上のため、コンドーム着用スキルを鍛え上げるトレーニングWEBムービー「OKAMOTO CONDOM TRAINING CAMP」を2017年7月31日から公開しました。

「OKAMOTO CONDOM TRAINING CAMP」

 この明確な「啓発」の精神に裏打ちされた、ど迫力のムービ(※CM動画は記事末のリンクからどうぞ)。

 皆さん、間違ってませんよ! そう、コンドームって、あの避妊具のコンドームです! 筋肉ムッキムキのお兄さんお姉さんたちが「コンドームの装着の仕方」を歌い踊りながら教えてくれるんですよ? そんな衝撃的な内容なのに、一向に炎上の気配ナシ。さて、その理由は一体何なのでしょう?