あるメディアが実施した女性向けアンケート(*)では、安倍政権が掲げる「女性が輝く社会」というキーワードにイラッとする(不快感を感じる)人が、8割を超えているのだそうです。

 「女性が輝く」という、字面だけ見れば未来へ向けた”キラキラした希望”に満ちているとしか思えないフレーズ、まるで化粧品広告かポエムのような(おや、言い過ぎました)美しいフレーズが、なぜ女性たちをイラっとモヤっとさせてしまうのでしょう?

 それはきっと、そのフレーズが示している現実が言葉通りの綺麗なものではないこと、なんなら実は女性に対して結構な”無茶”をしろと告げていることを、当の女性たちが感じているからではないでしょうか。

女性たちは感じている。「結構、無茶言うよね」…と (C)PIXTA
女性たちは感じている。「結構、無茶言うよね」…と (C)PIXTA

「これ以上どう輝けと言うんだ…」このつぶやきが、全てを物語る

 女性活躍推進法が4月に施行され、ニッポン一億総活躍プランが5月に策定され、「希望を生み出す強い経済」、「夢をつむぐ子育て支援」、「安心につながる社会保障」の「新・三本の矢」の実現を目的とする「一億総活躍社会」を目指すという日本。以来、半年が経った今、私たち女性の周りでは何がどう変化したでしょう。

 あるアラフォーのワーママは、「自分の会社の中だけを見ても、確かに社内の体制に少しずつ変化が生まれた。キャリアを積む機会が与えられたのも、今まで閉ざされていた門が開いてチャレンジできる時代に変わったのも事実」と前置きした上で、「でもこれ以上、どう輝けというのか……。輝け輝けの、一方的メッセージに疲れることもあります」と呟くように言いました。

 その疲労感の中身とは、一体何なのでしょう?