Case3 生活の基盤があるから、好きなことに打ち込める

 広報担当の柴田菜々子さんの働き方は、いわゆる副業とは少し違います。原則として月、水、木はビースタイルに出社し、それ以外の日はダンサーとして活動しています。名刺にはステージ上で踊る姿の写真とともに、「踊る広報」と記されています。

 小学校、中学校と新体操のクラブチームに所属し、大学ではコンテンポラリーダンスを専攻。卒業後はフリーターをしながらダンサーを続ける人が多い中、柴田さんはダンス以外の世界も知りたいと思い、ビースタイルに就職しました。

柴田菜々子さん 広報を担当。ビースタイルには週3日勤務し、ダンサーとしても活動している
柴田菜々子さん 広報を担当。ビースタイルには週3日勤務し、ダンサーとしても活動している

 当初はフルタイムの正社員として勤務し、ダンスは週末にと思っていたものの、多忙な日々の中で思うように活動できなくなってしまいました。このままではダメだと一度は会社を辞める決意をします。すると社長から、「仕事とダンスを両立できる方法を考えてみたら」と思いがけない提案が。それをきっかけに自分の今と将来を徹底的に考え、「週3日働いて、それ以外の時間をダンスの練習や創作に充てる」という行動計画を作って会社に提出。週3日出社し、残りの日々をダンサーとして活動する「踊る広報」という働き方が実現しました。

 現在は広報の仕事を「取材してもらうネタをつくってリリースを書く」「記者とつながりを持ち、メディアに発信する」「取材対応」の3要素に分け、優先順位をつけながら効率的に取り組んでいます。

 「限られた働き方になったことで、自分の強みや弱みが分かり、業務もクリアになった」と柴田さん。フルタイムのときと変わらない目標値を設定し、今年の4~6月期には達成率200%で社内表彰もされました。

 「以前は人に迷惑をかけたくないという意識が強くて、一人で何でもやろうとしていました。今は自分にできることを見極めて、チームで成果を出すためにどう周りを巻き込んだらいいのかという思考に変わりました」(柴田さん)

 「踊る広報」という柴田さんのワークスタイルは、多様な働き方をサポートするビースタイルを体現する存在として、会社のPRにも一役買っています。

 「生活が成り立っているという意味ではビースタイルが本業です。より責任感を感じています。生活の基盤があるからこそ、ダンスにも全力で打ち込める。仕事の成果にコミットする意識はすごく高まりました」(柴田さん)

【柴田さんの1週間のスケジュール】
月曜、水曜、木曜:午前9時~午後6時 勤務(本業)
※フレックス勤務のため状況次第で変わる
上記以外の3~4日:ダンサーとして活動

【副業してよかったこと】
◆生活の基盤を維持しつつ好きなダンスに打ち込める
◆会社(本業)により貢献したいという意識が高まった