3.カウントする

 そうはいっても、「やっぱり今の職場の状況・雰囲気からすると、いきなり行動を変えるのは難しい」ということもあるかもしれません。

 そんなときは、あなたが「無理して周囲に合わせている」と感じた回数を「正の字」でカウントしてみましょう。

 あなたの行動を「見える化」するのです。

 自分が気遣いや気配りをし過ぎていると感じた回数を記録することで、「すごく無理している気がしていたのに、1日3回か。大騒ぎするほどのことでもないな」と冷静になれたり、「私、今日は15回も無理して周囲に合わせていたんだ。それは息苦しくなるわけだ」など、見える化するのです。

 事実が分かれば、冷静に判断することもできます。その上で、これからどうしたいか考えて対策を練ればいいのです。

 「いきなり行動を変えるのは無理」「ピア・プレシャーに打ち勝たないといけないと思うと、さらにプレッシャーになってストレスが増えそう」という方でも、自分の行動を客観的に記録することは簡単にできます。ぜひ、試してみてください。

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 今、仕事のプレッシャーに押し潰されそうになって、苦しくなっている方がいるかもしれません。ですが、仕事って本来楽しいもの。義務感や強制だけでなく、やりがいや充実感を感じられるからです。ほんのちょっとでも、仕事を楽しめるようになるヒントになれば幸いです。

文/大平朝子 イラスト/三ツ木朗恵 写真/清水知恵子