「ムダなお金を使った」のは洋服・エステ・スキルアップ費

 「これは失敗だった!」「ムダなお金を使った!」という経験について質問すると、主に5つの項目が挙がりました。貯蓄の高低による差はありませんでした。

 スキルアップ費は、「お金をかけてよかった」ことに多く挙がっていた一方で、失敗したという声も多数。内容やタイミング、本人との相性によって、捉え方が違ってくるようです。

 その他、「洋服」や「エステ」でムダ遣いしたという声も多く聞かれました。

【「資格取得スクール」「通信講座」などのスキルアップ費】

「短大卒業後、スキルアップのため仕事帰りに資格取得スクールに通った。カラーや格安のヘアメイクや建築の設計などに300万円近く払ったが、どれも仕事に生きていない……」(32歳、製造、営業事務/貯蓄0円)

「なにか分野外の資格を取ろうと思ってFP試験の申し込みだけして、勉強しきらず結局行かないことが続いた……。1回8000円くらい×3回かな?」(30歳、医療福祉関連、専門職/貯蓄650万円)

ハンドメイド講座、4万円。大して手芸が好きでもないのに、副業を視野に入れて申し込んだが、全くやる気になれない(現在進行形)。気持ちの動かない買い物は自分のためにならないな、と勉強になりました」(30歳、医療福祉関連、営業・営業事務/貯蓄150万円)

【洋服・靴・バッグ】

ブランド服、バッグや靴など、6年で500万円くらい。就職して自分でお金が自由に使えることが楽しく、気が大きくなっていました。若い頃だけ、しかも季節やシーンを限ってしか着られないようなものばかり。着回しなど度外視で、とりあえず新作が出たら買っていた……大後悔」(34歳、商社、一般事務/貯蓄10万円)

安い服や靴。1、2回着用すればいいほう。安いからといって買っても場所を取るだけでいいことがない。若いときは、毎年セール時期に買っていました。さすがに今は見極めて買えるようになったはず」(33歳、小売、技術職/貯蓄700万円)

ネットショップで買った靴。スリッポンやサンダルならまだいいけど、パンプスやブーツはサイズが合わないことが多くて、もったいない」(38歳、娯楽、専門職/貯蓄300万円)

「あのときは、買い過ぎました……」 (C) PIXTA
「あのときは、買い過ぎました……」 (C) PIXTA

エステ、30万円程度。分割払いにしたのですが、仕事でなかなか行けず全く効果が出なかったのに支払いだけが残ってしまいました」(27歳、運輸、営業・企画/貯蓄100万円)

【「飲み会」などの交際費】

相性がそれほどよくない友人や、職場の人との交際費にたくさんお金を使いました。後悔している理由は、何も残らないため」(32歳、情報通信・IT、SE/貯蓄400万円)

 同じ項目でも、「お金をかけてよかった」と思う人がいれば、一方で「ムダ遣いだった」と後悔している人も。金額の大小にかかわらず、お金を「使って納得」「使って生かす」ことができたかどうかが最終的な満足感につながるようです。次回は、貯蓄1000万円以上の女性が、貯蓄を意識することで何が変わったのかに迫ります。

文/佐々木恵美 写真/PIXTA