気になる彼や同性からも“もっとモテたい!”。そんな想いは誰の心の中にもあるはず。美容を知り尽くした美容ライター・長谷川真弓さんと、男性美容研究家・藤村岳さんが交代で書き綴る『モテる美容学』は、美容の観点からモテの心理までをひも解くふたりによる連載です。第4回のテーマはだれもが気になる「すっぴんメイク」についてです!

 こんにちは、男性美容研究家の藤村岳です。前回の「男は基本、女性のネイルはどうでもいい!? 女性自身の楽しみと自覚すべし」の記事、男女を問わず反応が多くてビックリでした。男女の意識の差が浮き彫りになりましたよね。そこで、今回はさらにその傾向が見られる、すっぴん問題です。

 長谷川さんも指摘していましたが、男性の「すっぴんが好き」は信用してはいけません。というのは、本当のすっぴんというものを大半の男性が理解していないから。でも、ナチュラルには心惹かれる、それは事実です。これは裏を返せば「不自然な厚塗りが嫌い」ということだと思うのです。

■肌呼吸できなそうな厚塗りは嫌われる

 では、なぜ男性は厚塗りが嫌いなのでしょうか? 主に2つの理由があるとボクは考えています。

 まず、ひとつ目は「だまされている」と思うから。最近、YouTubeなどですっぴんからフルメイクまでを動画で公開している女性がいますよね。他にも画像処理ソフトを使っていかに修正できるかを段階的に紹介しているネタバレサイトもあります。

 こういったものを知ってしまって、“メイク=ウソ”と思い込んでいる節があります。たしかに、のっぺりとした顔から目が大きくなり、肌艶も血色もよくなり、唇もふっくらセクシーに変身する様を見せつけられると、そう思うのも理解できます。メイクの濃い人を「どうせウソだろう?」と疑ってしまいがちなんですね。

■顔に塗ればメイクでも相手についたら汚れ

 次に、ベタベタしそうなんです。男性にとって厚塗りとは、基本的にファンデーションのことを指します。シャツやジャケットの襟にファンデーションの汚れがついていると幻滅します。まあ、男性のシャツの皮脂汚れを女性が発見するようなもの。「ああ、汚いな」と思うあれ、男性も感じているんです。

 そして、その厚塗りが、抱き寄せたときに自分の服についたら困るなあと感じます。もちろんそんなに親密でなくとも、満員電車やエレベーターの中で側に来られるだけで迷惑。でも、すっぴん風に見える女性なら、そんな心配はしません。

 首と顔の色が違うくらいに塗ってしまう人、いますよね。どちらかというと年配の女性に多い印象。その昔、メイクはしっかりするのがマナーでしたから、そのころから塗り方や色を変えていないという女性も多いでしょう。でも、服と同じでメイクもトレンドがあり、また方法も変わります。アップデートされていないメイクはとにかく古くさい。

 とはいえ、一般の男性は「そのメイク古いな」とは思いません。そこまで知識も興味もないから。でも、「うまく言えないけど、なんだか周りの女性達とは違うな」と感じることはできます。この違和感、侮ってはいけませんよ。余談ですが、ボクはそういう厚塗り女性を見かけると心の中で、“塗り壁さん”と呼んでいます(苦笑)