働き方改革のコンサルティングを行っている池田千恵さんが、明日からすぐに実践できる仕事術・時間術・コミュニケーション術などを紹介していく本連載「じぶん働き方改革」。今回は、作業効率化のために、自分の仕事へのよくある質問を「FAQ集」にしてみることを提案します。同じことを何度も聞かれたらうんざりしますが、もしかしたらそこには「宝」が眠っているかもしれません――。

いつも同じ質問をされてうんざりしていませんか?

繰り返される質問で残業…対処法はあるのか (C)PIXTA

 先日、残業削減のためのムダを「見える化」するという趣旨のワークショップで講師を務めた際、社内のシステムサポートをしている女性から次のような悩みを聞きました。

 「社内のトラブルシューティングに対応しているのですが、いつも似たような問い合わせに答えている時間がムダに思えてしまいます」

 詳しく聞いてみると、問い合わせ対応はさまざまですが、中には社内イントラネット(組織内の情報通信網。企業で使用している場合、社内の共有情報などが記載されていることが多い)を見れば分かるはずなのに見てくれないため、イントラネットに書いてあることと同じことを繰り返さなければいけない場合もあり、それで1日が終わってしまうこともあるとのことでした。確かにそのような状況では、自分は何のためにいるのだろう……と思ってしまうのも無理のないことです。

 この問題はシステム部門だけの問題でなく、イントラネットの仕組みの改善や情報の在りかの周知徹底など、他部署を巻き込んだ施策が必要そうな問題ですが、周囲を巻き込む前にまずは自分から行動を変えるとしたらどんな方策があるでしょうか。考えてみましょう。

質問には「ネガティブ」と「ポジティブ」の2種類がある

 同じことを何度も聞かれるという場合、質問の性質が大きく2つに分かれることが多く、まずはどちらか見極める必要があります。

1.そもそも分かりにくいから繰り返し聞かれる(ネガティブ)
2.解決できるニーズがあるから繰り返し聞かれる(ポジティブ)

 ネガティブとポジティブ、どちらの性質の質問かによりすべき対策は異なります。

 例えば、最初の女性の悩みの原因は「そもそも分かりにくい」というネガティブ要因からきており、次のような仮説が考えられます。

・イントラに書いてある場所が分かりにくい?
・そもそもイントラに書いてあるということを知らない人が多い?
・イントラに書いてある説明文章が分かりにくい?

 「分かりにくい」ために何度も質問されるという場合は、「分かりにくさ」の原因を突き止め、原因となる箇所からまず自分ができる箇所を抽出し、改善すればよいわけです。

 例えば今回の悩みの場合、問題はイントラネットの見やすさ改善や周知徹底ということにありそうなので、システム部門としては担当外かもしれませんが、例えば、1週間のうちに何回イントラネットに書いてあることで問い合わせを受けたかをカウントしておけば、他部署への説得材料として使えそうですよね。また、「質問でよく聞かれるものトップ3」をピックアップしておき、同じ質問にはコピペで回答できるようにまとめておくということもできるかもしれません。