今回のまとめ

 2回にわたり、メールの時間短縮のための方法を述べました。前回は相手の時間も自分の時間も大切にするための文章の構成について、今回は、メールを打つ時間を物理的に短くする方法についてお伝えしました。

 ポイントは3つです。

1.伝えたいことを簡潔にまとめるスキルを磨こう
(何がどうした、何をしてほしいを明確に)

2.タイピングのスピードアップを図ろう
(練習ソフトを活用する、ショートカットを活用する)

3.よく使う文言をテンプレート化しよう
(繰り返しているムダ作業を思い出し、コピペで使えるようにしていく)

 これらは一見小手先のスキルの話のように思えるかもしれませんが、違います。日々の細かい時間を短縮する行為は、自分が何を大切に思い、何を残し、何をやめるかを日々極めていくということにつながるのです。

 私は仕事が長引く大きな要因は、「決めグセ」が付けられていないことにあると考えています。

 メールを書くのに時間がかかる人は「相手からどういう答えを引き出せばいいか」を決めていません。「いつも同じことを調べているな」「いつもこの作業に時間がかかるな」と言いつつ、なんとなく時間がかかる作業を繰り返している人は、自分の仕事内容を改善しよう! と決めていません。

 毎日の出来事の意味を一つ一つ、「やる!」と決めてやるか、なんとなく過ごすかで、1日の達成感と充実感がまるで変わってくるのにもったいないなあ、と思うのです。

 決める事を先送りにしていると、いつまでたっても終わらないし、終わらない状態が当たり前となり疑問すら持たないようになります。まずは小さなことからでいいので、すぐに決めるクセ付けをしていきましょう。たとえその決断が間違いでも決断するという力は確実につきます。積み重ねれば判断力自体の精度も向上し、メールだけでなく、仕事全体にかかる時間も短縮できるようになりますよ。

<参考リンク>
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文/池田千恵 写真/PIXTA

◆変更履歴:記事本文を一部修正しました(2018年月6月11日)

さあ、働き方改革をはじめよう。明日から実践できるノウハウが盛りだくさん。
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