優先順位が付けられない人は経営理念を確認してみよう

 実は、このマトリクスの分類をしようと思っても、どうしても分類できずに、全部重要な気がしてものすごく時間がかかる方もいます。そんな方は、自分の会社の経営理念やミッションを改めて確認してみましょう。なぜならば、会社組織にいる以上、会社の理念をより良く忠実に実現している人が評価される人のはずだからです。普段じっくり見ることがない経営理念の中に、あなたの成長のチャンスは隠れています。

 会社員ではなく、フリーランスなどで取引先と仕事をしている方は、取引先の経営理念を見て、その理念に最大限沿うような仕事を優先度高く位置づけ、納品スピードをピンポイントで上げるようにするだけでもだいぶ評価は変わってきます。

自分で自分の人生を邪魔しないで

 仕事は楽しいけど出世はしたくない、という方は、知らず知らずに自分の能力を低く見積もっている場合が多いです。「あの人と私は別」と、最初から限定された条件で思考するのに慣れてしまうと、「自分ができるのはこんなもんだ」「自分の稼ぎ力だとこのくらいが適当だから」「本当はこうしたいけど、いきなり人格が変わったみたいで周囲からどう思われるか考えると恥ずかしい」といったように、いつも周囲の目を気にして、思考の制限をつけた目線で物事を考える癖がついてしまいます。自分で自分の人生を邪魔しないためにも、ぜひ私はあなたに出世を目指してほしいと考えています。

 やりがい・達成感があり自分の成長も感じながら仕事を続けることと、ルーティンワークをひたすらこなして疲弊する割に上司や会社から認められない仕事を続けること、どちらが楽しいかは自明ですよね。

 会社での労働時間が8時間とすると、会社にいる時間は1日のうちの3分の1を占めます。睡眠時間を仮に7時間として除くと、人生の半分は会社にいることになります。人生の半分を費やす会社で「そこそこ」を目指すか、自分の「楽しい!」を追求する場とするか。判断は常に、あなたの手に委ねられています。

 あなたのチャレンジを、心から応援しています!

文・図版/池田千恵 写真/PIXTA

さあ、働き方改革をはじめよう。明日から実践できるノウハウが盛りだくさん。
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