強烈な意志や強い決意には頼らない

 今年こそ早起きしたい! と毎年思って続かない方がよくはまる思い込みは「早起きするには強烈な意志や強い決意が必要だ」「やろうと思ったことができない自分はダメだ。もっと頑張らなければ」というものです。

 もちろん「頑張るぞ!」と自分を奮い立たせるのは悪いことではありません。でも、思い出してみてください。モチベーションが続くのは年末年始の前後3日間くらいだったりしませんか?

 運動や勉強、または何かの習慣を「意志」や「やる気」だけで継続できる人は、たったの2%だと、以前行動科学の専門家から聞いたことがあります。やる気を出して頑張ろう! というのは一瞬しか続かないもの。「やる気」をいかに「仕組み」として生活に組み込むかが大切になってきます。

 また、もう一つの誤解は「早起きするには睡眠時間を削らなければいけない」というものです。先日「毎日睡眠時間が4時間しかないけど、もっと早起きしたい」という方がいらしてあぜんとしました。早起きする前に寝てください! 睡眠時間を削って、ぼーっとした頭で1日を無駄にするなんて本末転倒。睡眠時間を削るのではなく、「生活時間の朝シフト」をすると考えましょう。時差がある外国に行ったと思えばいいのです。私はよく「早起き国に留学したと思ってください」とお伝えしています。

アナログ手帳が早起きに有効な理由

 では、「意志」や「やる気」という曖昧で移ろいやすいものを「仕組み」として生活に組み込むにはどうしたらよいでしょうか。私は

1.アナログ手帳に
2.夜寝る前/朝イチでだいたいの予定を
3.手書きで

記入することをおすすめしています。

 なぜアナログかというと、デジタルのように機能が複雑でなく、シンプルなので邪魔が入らないからです。スマホ、タブレット、PCに常時つながりっぱなしの環境に慣れてしまうと、「ついで」にいろいろしたくなりませんか? 漢字を忘れた、といって辞書ソフトを立ち上げたとき、それだけではまず終わりません。そのついでにメールをチェックしちゃおう、とか、あの人との予定は何時にどこだっけ? と思い出すために検索だけするつもりが、ついSNSをのぞいてしまい、2分のつもりが20分たってしまったなんてこともザラですよね。アナログ手帳なら、そんな誘惑とは無縁です。