就寝前と起床後に書くことはコレ

 「朝早起きすればいいことがあるかも」「時間を有効活用できるかも」そんなぼんやりした目標では、睡眠欲に負けてしまうのがオチです。朝早起きてすることを具体的に落とし込むために、「明日の朝、5時に起きてランニングをする」「朝4時半に起きて、資格試験の勉強をする」など、目標をしっかりと手帳に記録しておきましょう。それがいい意味でのプレッシャーとなります。起床後、すべきことや終業時間も、朝のうちに決めてしまいましょう。

 具体的には、次のようなことを手帳に書いてみてください。

<就寝前にすること>
1.次の日の欄に何時に起きるかを書く
2.起きて何をするかも、(ざっくりでいいので)書く

<起床後にすること>
1.朝イチで、今日仕事を終える時間を書く
2.「朝の3行日記」を書く

 順番に説明します。

寝る前に次の日の朝をデザインする

 せっかくの寝る前のくつろぎ時間に、明日の朝やることをリストアップするなんて面倒。それに、一日が終わった気がしないから嫌だなー。そう思われるかもしれませんね。実はその「一日が終わっていない感」は、捉え方によっては前向きに活用できるのです。

 人間は、中途半端なことを気持ち悪いと思う習性があります。テレビを見ているときも、つまらないと思いながらもついつい、区切りのいいCMのところまで……と見続けてしまいますよね。この習性を使ってすべきことを手帳に書くことにより「終わっていない感」「区切りの悪さ」を明日まで持っていくわけです。

 また、デジタルの手帳と違って、手書きの手帳は書いた軌跡が残ります。前日にやろう! と決めたことを達成できないと「できなかった」ことが残ってしまい気持ち悪いですよね。二度寝しそうになったときでも「あ、そういえば、今朝、あれとこれをやろうとしてたんだ、起きないと!」と思い、それが原動力になります。

 細かく書くのは面倒なのでざっくりでかまいません。例えば私の場合は「今月の振り返り」「4時に起きる」などと簡単に1行で済ませています。これでもじゅうぶん効果はあります。

起床後は、まだ始まらない1日をいい予感で予測する

 起床後書くべきは「仕事を終える時間」と、前日を振り返る「朝の3行日記」です。「今日は18時に絶対に帰る!」と決めたら、手帳に書いて自分に宣言してしまいましょう。スイッチが入り、逆算して仕事の段取りを考えるようにモードが変わります。

 「朝の3行日記」は初めて聞く方も多いと思うので詳しく説明します。二つのパターンのいずれかで簡単に日記を書くというものです。

1.前日の出来事を客観的に振り返って日記をつける
2.今日1日の出来事(つまりまだ終わっていない1日)を、いい予感で予測して日記をつける

 夜振り返るとネガティブな感情に振り回されやすい出来事も、朝なら中立的に捉えることができます。夜はクヨクヨしない! 朝クヨクヨする! と決めてサッサと寝て、朝、前日の出来事を振り返ってみましょう。朝なら、前日の感情的な気持ちから抜け出すことができ建設的なアイデアも生まれます。

 今日1日の出来事をいい予感で予測して書いてしまうと、面白いことが起きます。例えば私は今ダイエットしているのですが、食欲をコントロールできて、昨日よりも体重が0.5kg減ったよ! という喜びを、まだ体重が減っていない今、予測して記録しています。

 するとあら不思議。0.5kg減った気分で、背筋をシャンと伸ばし、おなかも引っ込めて食事に気を付けて一日を過ごすことができるせいか、本当に体重が減りました。

 科学的には説明がつかないことではありますが、途方もない大きな目標ではなく、小さい、今日ちょっとだけ頑張ったら達成できそうなことを少しずつクリアするための手法としてオススメです。

 例えば「今日は段取りよく仕事を進めることができて、定時で帰ることができた!」と宣言して書いていくことで、本当に段取りを意識することができるようになりますよ。