インスタグラマーやユーチューバー、インフルエンサーなど、SNSをきっかけに生まれる仕事がある。なぜ今、SNSから仕事が生まれ、何が求められているのだろうか。現状と背景について解説したい。

「フォロワー数が多い主婦」に年間50万円の報酬

 今年1月、北海道天塩町では、Instagramをよく利用している主婦を対象に町の公認インスタグラマーを募集し、ナヲさんが選ばれた。同町の食材をアピールするために、年4回送られてくる天塩町の食材を料理して、発信するという仕事だ。

 ナヲさんは、Instagramのフォロワー数が5月23日時点で6.6万人を超える人気インスタグラマーだ。おいしそうな家族の食卓の写真を中心に、1歳5カ月の子どもの写真や動画も投稿している。同じように小さな子どもを育てる女性を中心に人気を博す。

 公認インスタグラマーの応募条件は、「給与所得のない主婦、または扶養控除範囲内に給与所得が収まっていること」「Instagramのフォロワーが1000人以上いること」「地方創生に興味があり、料理による地域食材活用に興味があること」の3つで、年間報酬は50万円。つまり、Instagramのフォロワーが多い主婦が、主婦力を生かして時間と場所に縛られずに働けるというものだった。

就活でも「インフルエンサー採用」が誕生

 学生の就職活動においても、SNSのフォロワーが多いインフルエンサーは有利となる場合がある。東京リクルートフェスティバル実行委員会とクルーズは、SNSのフォロワーが1000人以上の就活生のみが参加できる「インスタ就活」を定期的に開催している。

 フォロワー数が多いということは、学生自身の発信力や情報感度が高く、自社のSNSの運用についてフィードバックがもらえたり、参加者のSNS発信で採用PR効果などにつながったりする可能性もある。このような就活の機会は、企業にとってもメリットがあるというわけだ。

 他にも、「インフルエンサー採用」として、フォロワーが多い学生を募集している企業もある。メガネの販売を行うオンデーズや、アパレルブランドTOKYO BASEなど、インフルエンサー人材を採用することに価値を見いだしている会社は少なくない。

就活の場においても、「SNSでの発信力・拡散力」が貴重な武器となるケースがある (C)PIXTA