リアルの生活への悪影響も

 スマホ依存は、一体何が恐ろしいのだろうか。

 重度のスマホ依存になると、リアルの生活における悪影響が大きくなる。健康面においては、視力低下や肩凝り、慢性疲労、運動不足による肥満などが挙げられる。

 人間関係や社会生活上に悪影響が出ることもある。夜いつまでもスマホを見ていることで睡眠不足や睡眠障害に陥ったり、昼夜逆転、遅刻や欠席、学業・業績不振、不登校や退学、退職などにつながる可能性もある。人間関係にヒビが入ったり、友人と仲たがいしたり、パートナーと別れたり、さらには家事・育児の放棄、仕事を放棄して退職してしまう例もあるというから驚く。

スマホを握りしめたまま眠っていたら要注意です(C)PIXTA
スマホを握りしめたまま眠っていたら要注意です(C)PIXTA

 スマホ依存の影響は、自分自身だけにとどまらない。地域の情報化を支援するNPO法人e-Lunchの「親と子どものスマートフォン・タブレット利用調査結果」(2014年12月)によると、親のスマホ利用時間が長くなるにつれて、子どもがスマホを使う時間も長くなる傾向があるという。親の利用習慣は子どもの利用習慣に直接影響するのだ。

 スマホ依存は軽視してはいけない現代病といえる。では、どのような対策を施せばいいのだろうか。