個人情報が特定されないための工夫は?

 たとえ匿名でも複数の情報を掛け合わせれば、たいていの人の個人情報は収集できてしまう。鍵をかけないTwitterや全体公開設定にしたInstagram、全体公開で投稿したFacebookなどは、フォロワーや友達以外からも見られてしまう。個人情報はなるべく公開し過ぎないようにするのがおすすめだ。

 個人を特定する際に一番使われるのはFacebookだ。Facebookは、実名で顔写真を登録し、居住地や出身校、勤務先なども登録している人が多く、交友関係も明らかになる。顔写真と登録名は公開されるが、その他の情報は公開範囲を項目ごとに設定できるので、見直して「友達」までなどに設定しておこう。同時に、友達になる相手は信頼できる相手に限定しておくといいだろう。

 また、写真は情報が多いため、映り込みによりさまざまな情報が筒抜けになってしまうケースが多い。自宅や勤務先の窓から撮った写真は投稿しないのはもちろん、自宅や勤務先の周囲1キロ以内で撮ったローカルスポットの写真などは投稿しないなどの配慮が必要だろう。

自宅や勤務先の窓から撮った写真の投稿は避け、自宅や勤務先の周囲1キロ以内で撮ったローカルスポットの写真は投稿しないのがベターです (C)PIXTA
自宅や勤務先の窓から撮った写真の投稿は避け、自宅や勤務先の周囲1キロ以内で撮ったローカルスポットの写真は投稿しないのがベターです (C)PIXTA

 SNSは交友関係も広がり、趣味の情報を集められるなど楽しいものだ。しかし、悪意を持った人や望ましくない人も見ている可能性があるので、くれぐれも注意して使うようにしてほしい。

文/高橋暁子 写真/PIXTA