誹謗中傷には素早い削除依頼を 対応の3ステップ

 誹謗中傷されたら、自分の社会的評価に影響が出る前にすぐに対処する必要がある。誹謗中傷や個人情報が掲載された場合は、下記のように行動してほしい。

(1)書いた人が分かっていたら、当人に削除依頼をする
(2)当人が対応してくれない・連絡がつかない場合は、掲示板などの管理者に削除依頼をする
(3)管理者にも連絡が取れない場合は、プロバイダに連絡を取り削除依頼をする。該当箇所のURLや、対象箇所の印刷またはキャプチャ画像、誹謗中傷に当たる理由などの他、本人確認書類などを求められる場合が多いので、用意しておきたい。

削除依頼をする前に、証拠として画面のキャプチャや印刷を忘れずに(C)PIXTA
削除依頼をする前に、証拠として画面のキャプチャや印刷を忘れずに(C)PIXTA

 プロバイダ責任法により、侵害情報の送信を防止する措置を要請したり、侵害情報の発信者を特定する情報を開示するよう求めることも可能だ。その他のケースなどについては、「インターネット違法・有害情報相談センター」を参照してほしい。

 特定のメールアドレスや電話からしつこくメールが届くようであれば、着信拒否設定やメールアドレスの変更をしてもいいだろう。名誉毀損や業務妨害など、犯罪に当たる場合は、地域を管轄している警察署に相談しよう。

 実名などを出さずとも、本人が読めば自分と特定できる誹謗中傷が書き込まれた場合は、次のような対処が考えられる。例えば最寄りの法務局に調査を依頼して法務局からサイト管理者に対して削除要請をしてもらうことも可能だ。ただし、対応されるのは名誉毀損など特定の場合に限られるので注意してほしい。

 どんな人でも誹謗中傷の被害者になる可能性はある。本名で検索すると誹謗中傷が表示されるという事態になる前に、早めの削除が大切だ。いざというときのために、対処法をぜひ覚えておいてほしい。

文/高橋暁子 写真/PIXTA