偽アカウントはすぐに分かってしまう

 偽アカウントを購入しても、本当に他人に分からないのだろうか。購入されたフォロワーの特徴はいろいろとある。例えばアカウント名が意味がない文字の羅列となっていたり、プロフィール写真がなかったり、投稿がないなどだ。

 フォロワー一覧を見たときにそのようなアカウントが並んでいたり、フォロワー数が多い割に、投稿に反応が全くない場合は、他の人からも怪しまれる可能性が高くなる。

 偽アカウントを見つけるサービスもある。例えば「Fake Follower Check(*1)」というサービスを使い、Twitterのアカウントを指定して連携すると、「Fake(偽アカウントやスパムアカウントなど)」「Inactive(活動していないアカウント)」「Good(問題ないアカウント)」の割合を表示してくれる。なお筆者のアカウントで試したところ、それぞれ4%、30%、66%という割合になった。

 つまり、多くの場合、フォロワーを購入したことは他人に分かってしまう可能性が高いといえそうだ。

アカウント売買は規約違反行為

 2018年7月、米Twitterは全世界的に偽アカウントの削除を発表、その後数千万規模のアカウントが消えた。これによって、オバマ元大統領で240万人、トランプ大統領で34万人のフォロワーが消えたことが話題となった。

 フェイクニュースがSNSの信頼性を揺るがしている問題への対策の一環として、偽アカウントを削除したというわけだ。米国でも、フォロワーを作成・販売する企業や、購入する企業や個人は多数存在し、問題となっているのだ。

 Twitterでは利用規約で、売買目的でのアカウント作成などは禁じられている(*2)。フォロワーの作成・売買をすると、アカウント停止処分などの対象となる可能性があるのだ。SNSを利用する意味は、他のユーザーと交流したり情報を得たりすることにある。見た目のフォロワーだけ多くても全く意味はないので、フォロワー売買などには決して手を出さないのが賢明だ。

フォロワーの購入はバレてしまう…手を出さないようにしましょう (C)PIXTA
フォロワーの購入はバレてしまう…手を出さないようにしましょう (C)PIXTA

文/高橋暁子 写真/PIXTA