海の幸を毎日の食卓に生かす5つのポイント

川上さんがレシピ監修したお弁当。このセッションはお弁当+お茶付き(500円)で、参加者の皆さんは食べながら話を聞いた
川上さんがレシピ監修したお弁当。このセッションはお弁当+お茶付き(500円)で、参加者の皆さんは食べながら話を聞いた

 最後に、調理が簡単だからと、つい肉料理が多くなりがちな現代女性の食卓に、海の幸を少しでも多く取り入れるための料理のポイントを5つ伝授してもらいました。

1. 冷凍、乾燥をうまく活用する

 魚介類は塩漬けや乾燥、冷凍など、手軽に保存できる食材が多いそう。ロスが少ないので、価格も安く抑えやすいというメリットがあります。例えば、凍らせてストックしておいた昆布の佃煮を、炒め物に「ちょい足し」すれば、顆粒だしを使わずとも味が一発で決まって、食物繊維も取れるのです。

 「冷凍ものをおいしく調理するコツは、ゆっくりちゃんと解凍してから使うことです。時間があるときは冷蔵庫に移して。時間がないときは密封できる袋などに入れて流水で解凍してくださいね」(川上さん)

 また、刻み昆布やとろろ昆布を常備しておき、だしの準備がないときは、とろろ昆布をお湯に浸して味噌を溶くだけでほっとする即席のお味噌汁ができます。炒め物やあえ物に加えるのもおすすめだそうです。

2. 切り身や下処理済みなど調理しやすい状態のものを活用する

 「忙しい女性たちは、日々の食事の用意を効率よくしたいですよね。切り身を買ったり、店で下処理してもらうなど、調理しやすいものを活用してください」(川上さん)

3. 加熱したりつけたり、作り置きに活用する

 「佃煮やピクルスなどの漬物、オイル漬けなどをたくさん作って『作り置き』も日々の食卓で取り入れやすい」と川上さん。焼いた鮭をオリーブオイルで漬け込んだり、醤油とみりんでグツグツ煮て冷ますだけの佃煮など、手間をかけない「作り置き」の方法も教えてくれました。

4. 肉と置き換えてみる

 肉を使うメニューで、肉を魚介類に置き換えてみるのもポイント。特にホタテは甘みがしっかりしているため置き換えやすく、例えば「ホタテビビンバ」が川上さんのおすすめメニューだそうです。

5. ちょい足し

 最後のポイントはいろんなメニューにちょっと足すこと。「今日のお弁当の炊き込みずしは、お米に刻み昆布と調味液を入れてそのまま炊き込んだものですし、鮭と白菜のミルフィーユに、昆布を挟むのもちょい足しで、味がぐっと深まりおいしくなりますよ」(川上さん)

 「美容、健康によい北海道の海の幸を普段の食にプラスしてみてください」と川上さん。1時間で数々のレシピや料理のコツを教えてもらい、おなかも食と美容の知識も満たされた時間となりました。

文/安元妙圭 写真/菅祐介