「切磋琢磨できる相手」と付き合ったつもりが…

「B先輩と別れたあとは、同じく昔のバイト仲間だったC先輩と付き合いました。彼は建築事務所に勤めながら一級建築士を目指していて、仕事に一生懸命な人でしたね。私も社会人になったので、次に付き合うなら一緒に切磋琢磨できる人がいいなと思っていたんです。

 付き合って1年くらいは、ときどき彼の愚痴が気になることを除けば順調でした。社会人2年目になると、私は仕事が楽しくなる一方、それを見ている彼はイライラする、という悪循環が起こり始めました。営業って、1年目からどんどん仕事を任せてもらえるんです。でも、建築の世界はもっと地道というか、長い道のりのようで。その違いをわかっていたつもりだったのですが、それにしても私が楽しそうにふるまい過ぎたのかもしれません。

仕事の話ができる相手って、いいですよね (C)PIXTA
仕事の話ができる相手って、いいですよね (C)PIXTA

 彼も彼で、資格を取ると言ってからもう数年が経っている状態。ゴールを決めたらToDoに落としていく必要があるのに、いつまでたっても本腰を入れない様子に私もイライラしてしまって。『勉強がはかどらないなら家に行く頻度を減らそうか?』など提案もしたのですが、年下にあれこれ言われること自体が嫌だったのでしょうね…。

 切磋琢磨できる相手と付き合ったつもりが、この頃は完全にダメ出し相手になっていました。結局、彼のプライドを傷つけてばかりだったので、話し合った末に別れることにしました」

音楽好きの上司とCD交換から始まる恋

「入社して3年目、仕事がますます楽しくなってきたころ、彼氏と別れたことを話したら『気晴らしに野外フェスに行こうよ』と同僚が企画してくれました。そのときに『きっと真奈美と気が合うと思う』とこっそり紹介してくれたのが、10歳年上の上司Dさんでした。同じフロアだったので顔も名前も知っていましたが、話すのは初めて。プライベートで、かつ野外フェスという非日常で会ったからか、すぐに打ち解けることができました。

 彼が大の音楽好きだったので、おすすめのCDを交換しよう、と交換日記ならぬ『交換CD』が始まりました。Bさんのときと同じように、私は自分の世界を広げてくれる人が好きみたいです。でも、Dさんとはなかなか交際に至らなかったんです」