無職の彼には会社の愚痴を言いづらい

 「それからは、あまり口出しせずに彼を応援していました。26歳のとき、彼が無事試験に合格して、就職活動のために東京の私のアパートに泊まりに来る日が増えました。このとき付き合ってすでに8年が経っていて、私は社会人4年目。スーツ姿の彼を見て、『そっか。まだ就職してなかったんだ』と今さらながら実感したんです。

 それでも、無職だから別れようとは思いませんでした。ただ、この頃から、話す内容に気を使うようになりましたね。就職活動中の彼に会社の愚痴を言っていいのかな、とか。彼の話にも、どこまで突っ込んでアドバイスするべきか迷いました。面接だったらこうした方がいいよ、なんて、あまり口うるさく言われたくないだろうし…。でも、今振り返ると、もっと早い時期からお互いの進路について話し合っておけばよかったのかも、とも思います」

さなえさん(仮名)の恋愛リレキショ。B君との紆余曲折が詰め込まれています
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