ヘアアレンジテクニック(2) ロング編

 次のテーマはロングヘアのアレンジ方法です。一つ結びで済ませてしまうと「時間がなくて、まとめただけ」という印象になりがち。できれば、時間をかけずにオシャレなヘアスタイルにしたいですよね。そんなときにおすすめなのが、手早く簡単にできる「くるりんぱ」を生かした岡田さんのアレンジ。

 まずは髪の表面をざっくり巻いて全体に動きを出し、ワックスを使ってツヤを出します。結ぶ位置は、首よりも少し上。うなじを出すことで首がキレイに見えるそうです。

「結ぶ位置で印象は大きく変わります。今日おすすめした『首より少し上』という位置は、ビジネスシーンで最も好印象。プレゼンや商談など、落ち着いた雰囲気に仕上げたいときに最適です。逆に、社外交流会やパーティーに行く際は少し上に上げるとカジュアルで華やかな印象になりますよ」(岡田さん)

 結ぶ位置が決まったらゴムの上の毛束を分けて穴を開け、毛先を上から下にくぐらせて「くるりんぱ」。仕上げに髪をつまんで少しずつ引き出して完成です。この時、事前に「エアラップ」やヘアアイロンなどで髪に動きをつけておくとこなれた印象になるそうです。

  最後に岡田さんから、今すぐ実践できる「髪の分け目の変え方」についてアドバイスをもらいました。

 「真ん中で髪を分けると清楚な印象になり、サイドで分けるとカジュアルで色っぽい仕上がりになります。年末年始にかけて増えるパーティーなどの社交的な場所でおすすめなのはサイドパート。左右どちらで分けるかによっても印象が変わるので、自分で見比べて顔に合う分け方を探してみてください。分け目をチェンジするだけで雰囲気が変わり、スタイリングの幅が広がりますよ」(岡田さん)

 カラーリングをしてから時間がたってしまったり、寝癖が付いたりする髪は、顔や服装よりも生活感が出やすいもの。メークだけではなく、ヘアアレンジも習慣として身に付けると、ビジネスシーンで与える印象が変わりそうですね。分け目の変化やスタイリングなど、できることからチャレンジしてみましょう。

取材・文/華井由利奈 写真/稲垣純也