乾燥肌撃退ケア 3つのポイント

 津田さんによると、普段のケアで気を付けるべきポイントは「洗顔」「保湿ケア」「マッサージ」の3つ。

 まず「洗顔」で心掛けたいのは、優しく洗うこと。汚れを落とすためゴシゴシ洗ってしまうのは肌に負荷がかかってしまいます。特にシミが気になっている人は無意識にシミの部分を強く入念に洗いがちですが、こすればこするほど刺激になります。頬骨の一番高くなっている部分も力を入れがちなので要注意です。

 続いて「保湿ケア」は、日中のお手入れが肝心。暖房の効いた部屋は空気が乾燥しているため、朝晩だけの保湿ケアでは足りないことも。40代以降の人は日中もファンデーションの上から保湿クリームを軽く塗るようにしましょう。指先にのせてとんとんと付けるイメージです。

 3つ目の「マッサージ」は、血行を促すためのもの。津田さんが開発した「津田攝子式静脈マッサージ」には、寒い冬に血行をよくして肌に栄養を行きわたらせるためのテクニックが含まれています。

 「血液の流れが滞りやすい性質がある静脈の位置をとらえて押し流せば、血行が改善されます。血管を道に例えると、太い静脈は交通量の多い幹線道路です。片道1車線の旧道を一生懸命に流すより、広い道路をとらえて流すほうが渋滞が解消されやすいように、主な静脈の道筋をとらえて流すと、効率よく血行を改善することができます」(津田さん)

 マッサージの核となるのが、顔の中心から外側に向けて静脈の流れに沿って促す動作です。津田さんは医療現場での考察をもとに、静脈が心臓に向かって血液を戻していく道筋を踏まえたマッサージを開発しました。

 「流れの目標地点を、太い静脈が流れている(1)耳珠(耳の穴の前)・(2)耳たぶのつけ根・(3)マンディブラーノッチ(顎の骨の角から1センチほど内側にある骨のくぼみ)に定めます。この3点をきちんと踏まえた上でマッサージを行うと、顔のむくみが解消されやすくなりますよ」(津田さん)

マッサージする際の「3つの目標ポイント」を説明する津田攝子さん
マッサージする際の「3つの目標ポイント」を説明する津田攝子さん

 このとき気を付けたいのが、摩擦しないようにマッサージをすること。力を入れ過ぎると肌に刺激を与えてしまいます。津田さんによると、血管はゴムホースのようなもの。表面をこするのではなく、圧をかけてしごくように手を動かしましょう。