人生を「自分らしく」する方法とは

 セッション最後のテーマは、心身を健やかに保つ方法。会場の参加者からも積極的に声が上がり、「藤原さんのようにキレイでありながら、新しいことに次々チャレンジし、努力するにはどうしたらいいのでしょうか」という質問が寄せられました。

 そこで藤原さんが提案したのは、自分らしさを大切にする暮らし方。ファッションもインテリアも、「私らしい装いはどんなものだろう」、「私はどんな空間で生活したいんだろう」と自分らしさを基準に考えるということでした。

 「流行には終わりがあるけれど、自分らしさは自信につながるし、どんどん積み重なっていくものです。一本の軸ができてくれば、自分で自分を素直に認められるようになる。そうすればやがて、誰でもない、その人ならではの美しさが生まれますよ」

 実際に藤原さんは、20代の頃にパリののみの市で購入したアンティークのシャンデリアを今でも大切に使っているとのこと。洋服も10年以上大切に着ているアイテムも多く、組み合わせを考えながら自分らしい装いを楽しんでいるそうです。

 とはいえ、明確な「自分らしさ」を見つけるのは難しいもの。自分の美意識に自信が持てないときでも、トレンドに左右されず自分の軸を見つける方法はあるのでしょうか。

 「私は20代の頃から、イメージボードやスクラップブックを作っていました。インテリアやファッションなど、アイテムごとに分けて集めていたんです。今ならスマートフォンを使って、簡単に画像を収集できるんじゃないでしょうか」

 スクリーンに映されたスクラップボードにはインテリア雑貨や洋服の写真などが貼られ、現在の藤原さんに通じるものが表現されていました。

 「自分が好きだと感じるものには、心の中の理想像と、すでに持っている美しさが要素として入っているものです。つまり『好きなものは何か』を意識していれば、心の内側に眠っている『自分らしさ』が見つかるということ。今日から何か一つ始めれば、次の一つにつながります。だから、勇気を持って新しいことをやってみる。それが毎日の生き方や人生を変えていくと私は思います」

文/華井由利奈 写真/稲垣純也