幸せな転機をつかむために心がけたい10のこと

今の会社でチャンスをつかみたいなら…

(1) ほかの部署の人や上司と話をし、社内人脈を築く
「今の組織で必要とされ続けるには、会社が目指す方向性を知ることが大切。上司や他部署の人と話をし、情報収集をすることは、自分のキャリアを考える上でも役立ちます」(高村さん)

(2) 会社の売上高や利益を知っておく
「会社概要や自社のホームページから売上高や利益を調べ、それらがこの数年でどう変化しているかをチェックして。数字を通じて、経営状況など会社の“勢い”が分かります」(高村さん)

(3) 手がけた仕事の改善ポイントを探し、実践
「どんな仕事からも学び続けることは可能です。手がけた仕事を振り返り、改善点を見つけ、次に生かす。このサイクルを意識することで、必要なスキルは磨かれていきます」(荒井さん)

(4) 今の業界や職種の最新事情に目を向ける
自分が今いる業界や職種の最新情報は常にチェック。その上で、自社が取り組むべき課題などを少し意識するだけで、社内での発言や上司との会話に深みが生まれ、一目置かれる存在に!

(5) 後輩の強みを引き出すことを意識する
「この先、組織のなかで必要とされ続けるには、マネジメントのスキルを磨くことが大切。日頃から後輩の指導や、チームの意見を積極的にまとめる役目を担うよう心がけて」(高村さん)

転職も視野に入れているなら…

(6) マナーや話し方など働く女性としての基礎スキルを磨く
「挨拶や電話応対など、会社や業界、地域などの境界を超えて、どこででも必要とされる基礎スキルを磨き上げることは不可欠。仕事の成果を挙げる上でのベースにもなります」(高村さん)

(7) 毎日、必ず一つ「今日できたこと」を書き留める
「自分に自信を持つことは、キャリアを切り開く上でとても大切」(荒井さん)。小さなことでも構わないので、日々の仕事のなかで「できたこと」を書き出そう。その積み重ねが自信につながる

(8) 外部の人とも「つながる」ことを意識する
外部の人とのつながりは、役に立つ情報や新たな人脈を得たり、自分に合う仕事を紹介してもらえたりと、さまざまな“転機”のきっかけになる。社外の人とも積極的に交流するよう心がけて

(9) 新聞やニュースで「時代の流れ」をチェックする
「時代の変化が激しい今こそ、ニュースはこまめにチェックを」(高村さん)。仕事に関わるニュースはもちろん、「女性の働き方」など気になるキーワードを追いかけるのもおすすめ

(10) 転職サイトに登録をして今のニーズを知る
転職サイトをチェックするだけで、求人が増えている業種や職種、転職に必要なスキルなどが見えてくる。市場のニーズを知ることは、自分の市場価値を客観的に把握する上でも役立つ

この人たちに聞きました
荒井理江さん
荒井理江さん
リクルートマネジメントソリューションズ
組織行動研究所 研究員

北海道生まれ。企業の人材・組織マネジメントの課題解決を行うリクルートマネジメントソリューションズに入社し、11年より現職。企業人のキャリアに関わる調査・研究を行う。組織行動研究所および「2030年の働くを考える」にて情報発信中。

高村祐規子さん
高村祐規子さん
キャリアコンサルタント
キャリア&マネー協会代表。「女性のための資格活用方法」のサイト運営や、女性社員向けのキャリア研修に数多く携わる。これまでに5000人以上の女性を面談した実績も。著書は『資格をお金に換える方法』(中経出版)

イラスト/SatoRichman

※日経WOMAN2014年11月号掲載記事を転載
この記事は雑誌記事執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります