チームは去り、火星にたった独りで取り残されたワトニー。酸素はほとんど無く、食糧は31日分しか残っていないのに、NASAの次の探索ミッションまで4年……。あらゆる現実が生存不可能を示していました。

 普通の感覚なら、気が変になってしまうような状況です。でも、ワトニーは持ち前のポジティブ思考と優れた科学の知識で、どうにかして生き残る道を探り始めます。

絶対に希望を捨てず、あらゆる可能性を考え始めるワトニー。
絶対に希望を捨てず、あらゆる可能性を考え始めるワトニー。

 そんな中、NASAは火星の衛星画像からワトニーが生存している証拠を発見して驚きます。彼に食糧を届ける方法、無事に生還させる方法を見つけるために、一丸となって力を注ぐNASAの面々。ルイス船長率いるチームも、ワトニーを救うために立ち上がります。

仲間であるワトニーを必ず助けたいルイス船長。
仲間であるワトニーを必ず助けたいルイス船長。

 ワトニーは、一度は死んだと公表されていましたが、NASAのサンダース長官(ジェフ・ダニエルズ)が彼の生存を記者会見で発表。火星で孤独なサバイバルを続けるワトニーは、全世界が注目する“時の人”となり、世界中の人々が彼の生還を祈るように見守ります。

 地球から2億2530万キロ離れた火星に独りぼっちでいるのに、明るく前向きなワトニーでしたが、次々とトラブルに見舞われ、絶体絶命の危機に陥ってしまいます。果たして、ワトニーは無事に生還することができるのでしょうか……?

 「SF映画は興味ないなぁ」と思った人! 確かにジャンルはSFかもしれませんが、本作は「これって実話じゃないの!?」と思えるくらいリアリティーがあるんです。NASAが撮影に全面協力しており、マット・デイモンをはじめとするキャストたちは、本物の宇宙任務さながらのハードな撮影だったと語っています。

 宇宙飛行士は性格的な適性も非常に重要で、安定した精神力を求められるそうです。ワトニーを演じるデイモンは、まさに本物の宇宙飛行士をイメージさせ、彼だからこそ孤独なサバイバルに立ち向かえるんだと思わせてくれます。

ハーバード大学在学中に俳優デビューした優秀なデイモンはワトニー役にピッタリ!
ハーバード大学在学中に俳優デビューした優秀なデイモンはワトニー役にピッタリ!

 火星で独りぼっちでも、ワトニーは頭脳明晰かつ、常に前向きな性格の宇宙飛行士だから闘える。NASAにはきっと世界で一番頭の良い人たちが集まっているから、彼らの知恵を結集させて救出作戦を考え出してくれる。そんな期待にワクワクできる映画「オデッセイ」。ワトニーだけじゃなく、あらゆる登場人物が魅力的で、仕事に取り組む姿勢に引き付けられる必見の傑作です!