こんにちは。「女子による女子のための映画DVDガイド」の映画ライター・清水久美子です。

 もしも、一生懸命仕事に取り組んできたのに、どんなに頑張っても対処できないようなトラブルが起きてしまったら?

 今回紹介する映画は、「もうここにはいられない。どこかに逃げてしまいたい」と、そんな風に思ってしまうほど、つらい過去を抱えた主人公と、それぞれ心に何か重いものを持った人々が登場する群像劇です。こう書くと、観るのがつらい映画と思うかもしれませんが、希望はきっとあると感じられる作品です。

 本作で主人公を演じている市原隼人さんに単独インタビューし、「ホテルコパン」にかける意気込みや、映画の魅力、そして仕事で壁にぶつかり、乗り越えたことなどを、感情豊かに語っていただきました。

「ホテルコパン」
2016年2月13日(土)シネマート新宿 シネマート心斎橋ほか全国順次公開
(C) 2015 and pictures inc.
出演:市原隼人 近藤芳正 大沢ひかる 前田公輝 水田芙美子
   栗原英雄 玄理 大谷幸広 李麗仙 清水美沙
監督・編集:門馬直人 脚本:一雫ライオン
配給:クロックワークス

公式サイト:http://hotelcopain.com/

 まずは映画のストーリーを紹介します。

 東京で教師をしていた海人祐介(市原隼人)は、担任をしていたクラスのいじめ事件をきっかけに、逃げるように東京を離れ、長野県白馬村にある“ホテルコパン”で職を得ます。

 1998年の長野オリンピックでにぎわった白馬村も、今では閑散としており、オーナーの桜木(近藤芳正)はオリンピックの時のような活気を取り戻そうと躍起になっています。従業員のユリ(玄理)は、そんな桜木を尻目に無愛想に淡々と働いています。

笑顔のない従業員の海人とユリ。

 ある日、ホームページをリニューアルすることにした桜木は、ホテルの宣伝にと海人の顔写真を掲載。その後、数組の宿泊客がホテルコパンを訪れ、桜木は大喜びします。

 ところが、ある女性客を見た海人は、顔をこわばらせて過呼吸に陥ってしまいます。その女性・千里(清水美沙)は、海人の生徒・守(狩野見恭兵)の母親だったのです。あからさまに海人に感じ悪く接する千里。海人が東京から長野に逃げてきた理由とは何だったのでしょうか……?

千里が現れたことで苦しむ海人。