そんな中、ホテルコパンを訪れたほかの客たちも、それぞれ問題を抱えていました。カップルの美紀(大沢ひかる)と班目(前田公輝)、多額の負債を抱えている宗教団体の教祖・段来示(栗原英雄)と資産家令嬢・ひかる(水田芙美子)、かつては脚光を浴びていた老女優・舟木(李麗仙)とマネージャーの澤井(大谷幸広)。そして桜木も、離婚した妻・美智代(遠山景織子)と娘・歩(山田望叶)との間に確執がありました。

仲睦まじいカップルに見える美紀と班目だったが……。
仲睦まじいカップルに見える美紀と班目だったが……。
問題のある滞在客ばかりのホテルコパン。
問題のある滞在客ばかりのホテルコパン。

 海人や、ホテルコパンを取り巻く人々は、それぞれ人生の山場を迎えることに。果たして、彼らを待ち受けているものとは……?

 日経ウーマンオンラインでは、主演を務めた市原隼人さんに単独インタビュー! 市原さんが本作への想いを熱く語ってくださいました。

市原隼人
1987年2月6日生まれ、神奈川県出身。2001年、映画「リリイ・シュシュのすべて」で主演デビュー。2004年、主演映画「偶然にも最悪な少年」で日本アカデミー賞新人俳優賞受賞。2008年のTVドラマ「ROOKIES」で第58回「ザテレビジョンドラマアカデミー賞:最優秀助演男優賞」を受賞。そのほか主な出演作は、映画「チェケラッチョ!!」「神様のパズル」「ROOKIES -卒業-」「猿ロック THE MOVIE」「ボックス!」「極道大戦争」、TVドラマ「ウォーターボーイズ2」「あいくるしい」「猿ロック」「ランナウェイ~愛する君のために」「カラマーゾフの兄弟」、舞台「最後のサムライ」などがある。待機作は映画「星ガ丘ワンダーランド」、TVドラマ「双葉荘の友人」など。

――「ホテルコパン」を拝見し、さまざまな登場人物に感情移入しながら見ることができる映画だと思いました。市原さんは、最初に脚本を読んだ時、どう感じられましたか?

 「今まで向き合うことがなかった内容で、だからこそ向き合わなければいけないという覚悟が必要な作品だと感じました。今の情勢にもつながるような繊細なメッセージがたくさん入っていて、自分の感情を表すにも、非常に繊細な表現方法が必要だなと。本当に真摯に向き合うべき作品だというのが第一印象でしたね」