上戸彩さんにインタビュー
――「ズートピア」の主人公・ジュディは、とても魅力的なキャラクターだと思います。上戸さんは、ジュディのどこに魅力を感じますか?
「曲がったことは大嫌いな真っすぐな性格と、かわいらしいところが、とても魅力的だと思います」
――ジュディは、上戸さんのイメージにピッタリだと思います! これまでに吹替えのお仕事を何度か経験されていますが、今回ジュディの声を演じるにあたって、何か上戸さんならではの工夫をされましたか?
「今回は絵を見た時に、地声でいけるのではないかと思ったんです。あまり声を作らない方がいいというのが、ジュディの第一印象でした。彼女は、ただ元気でキャピキャピした高い声ではダメで、警察官になりたいという強さや、犯人を捕まえる時の凛々しさを声に求められました。結構大変でしたけれど、すごくやりがいを感じました」
――「ズートピア」の映像クオリティーは素晴らしく、ジュディの毛のモフモフ感や耳の動きなどは本当にかわいかったです! これまでのアニメーション作品と比べて、動物たちの造形や動きで、“「ズートピア」の特にここが素晴らしい”と思ったところを教えてください。
「全てのキャラクターがかわいらしくて、フィニックやニックなど一見悪役に見えるキャラクターさえも、とてもキュートなんです! 動物らしいかわいらしさがたくさん詰まっていて、それぞれの動物の声や動きというものが、ちゃんと表現されているので、動物の世界に自分が入ってしまう気持ちになれるところが、特に素晴らしいですね」
――「ズートピア」はアニメーション作品ですが、ストーリーが秀逸で、ファンタジー・アドベンチャーとしてだけではなく、ミステリーの要素もすごく面白かったので、大人も十分楽しめると思いました。上戸さんは本作のストーリーで、特にどこが気に入っていますか?
「そうですね、私はしっとりとした映画が好きな方なので、ジュディとニックが気持ちを通い合わせるというストーリーが心に響いて好きですね。対照的に、小さなネズミなどが暮らす街にジュディが足を踏み入れる展開は、コミカルで楽しくて、この部分も大好きです! いつも小さいと言われているジュディが、ここでは巨大な存在というのが面白いですよね」
――ジュディは落ち込んだり、悩んだりすることがあっても、親に心配をかけたくない、期待を裏切りたくないと思って、弱い部分を見せないようにしますよね。そんな彼女の気持ちは女性の共感を呼ぶと思うのですが、上戸さんはそんな風に思うことはありますか?
「うーん、どちらかと言うと、私の親は厳しくて、励ましてくれたり、甘えさせてくれたりということはなかったので、私は基本的に弱音を吐くことがないんです。だから、もともと親に心配をかけるとか、期待を裏切るとか、そういったことは許されなかったので、弱い部分を見せないことが当たり前になっているかもしれません。今では心配されると、逆に重荷に感じてしまうくらいです(笑)」