「マイケル・ムーア監督の“ためになる”ドキュメンタリー映画」DVD紹介

「シッコ」

 常軌を逸した、時に残酷ともいえるアメリカの医療制度に切り込み、率直につづったドキュメンタリー作品。基本的な健康保険を求める中で、奇妙な困難に直面する一般の人々の声が取り上げられている。アメリカでは、4700万人の無保険の市民たちがいる。そのほか数百万人の市民たちは、官僚形式主義によって締め付けを受けながら、高い保険料を律儀に支払っている。なぜ、アメリカの医療保障はこれほどまでに破滅し、現在の混乱状態になったのか。ムーアは、彼が導き出したある代替案が唯一最善の答えであるという結論に観客をいざなっていくが…。

2007年/アメリカ/マイケル・ムーア
ギャガ/DVD 1143円(+税)/発売中
「キャピタリズム マネーは踊る」

 世界不況のカラクリを徹底的に暴き出すマネー・エンターテインメント的なドキュメンタリー映画。2008年9月、リーマン・ブラザーズの経営破綻が金融危機の引き金となり、世界経済は“100年に1度”と呼ばれる同時不況に陥った。アメリカでは住宅市場の大暴落と、企業や銀行の倒産により、自宅と職を失う人が大量発生。一方で、金融危機の原因を作った投資銀行や保険会社は公的資金(税金)で救われ、役員は膨大なボーナスを手にしていた。ムーアはニューヨークのウォール街に突入し、超格差社会のショッキングな実態を探っていく。

2009年/アメリカ/マイケル・ムーア
NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン/DVD 3800円(+税)/発売中