こんにちは。「女子による女子のための映画DVDガイド」の映画ライター・清水久美子です。

 離婚。近年は「3組に1組の夫婦が離婚している」などということも聞きますが、結婚しても、さまざまな問題が生じることもあるし、自分の将来を考えて離婚を選ぶケースもあると思います。円満に別れられることもあれば、泥沼化してしまうことも……。それでも、原因はともあれ、離婚を選ぶことに男女差はないですよね。

 今回、紹介する映画の舞台は江戸時代後期。この時代は、夫は妻に対して一方的に離縁を言い渡せたけれど、妻から離婚することはできなかったそうです。そこで、女性に残された唯一の手段は“駆け込み寺”に逃げ込むことでした。果たして、その場所はどんなところだったのでしょうか……?

 劇場公開時に紹介の機会を逸してしまった秀作「駆込み女と駆出し男」。この度、DVDリリースされましたので、今回はこの映画の魅力をお届けします!

「駆込み女と駆出し男」
2015年/日本/大泉洋、戸田恵梨香、満島ひかり
バンダイビジュアル/Blu-ray<特装限定版>6800円(+税)・<通常版>4800円(+税)、DVD<特装限定版>5800円(+税)・<通常版>3800円(+税)/発売中
(C) 2015「駆込み女と駆出し男」製作委員会

公式サイト:http://kakekomi-movie.jp/

 天保十二年(1841年)。質素倹約令が発令され、庶民の暮らしに暗い影が差し始めていた頃。夫からのひどい仕打ちという生き地獄から抜け出すために、女たちが離婚を求めて駆け込む幕府公認の縁切り寺、東慶寺が鎌倉にありました。ただし、駆け込めばすぐに入れるわけではありません。まず、門前で意思表示をした後に、御用宿で聞き取り調査が行われるのです。

 ある日、放蕩三昧の夫・重蔵(武田真治)よりも働き者の妻で、腕利きの鉄練りであるじょご(戸田恵梨香)は、度重なる夫からの暴力に耐えかね、東慶寺に向かいます。途中、じょごは唐物問屋の主人・堀切屋三郎衛門(堤 真一)の愛人であるお吟(満島ひかり)と出会い、やはり東慶寺に向かっているというお吟と共に駆け込みを決行。

駆け込みの途中で弱っているお吟を運んで走るじょご。
三郎衛門と仲睦まじい様子だったお吟は、なぜ駆け込みをしたのか……?