39歳の大統領、3人の子供と7人の孫が

 ロイターによると、二人の出会いはマクロン氏が15歳のときのこと。在籍していた演劇学校の先生が、当時40歳だったブリジット夫人でした。さらにその娘はマクロン氏のクラスメートでもあったのです。反対に遭いながらも、マクロン氏は29歳の時に結婚。英The Sun紙によれば、今やブリジットの連れ子3人の義理の父親でもあり、7人の義理のおじいちゃんです。

 母親ほども年の離れた女性との結婚は好奇の目で見られがちな要素がたっぷり。メディアの見出しでもプライベートへの関心の高さがうかがえます。

 でも注目すべきは、マクロン氏が夫人に寄せる信頼の絶大さ。就任演説でもブリジット夫人を壇上に上げると、「ブリジット、以前にも増してあなたの存在は大きい」「あなたなくして今の私はない」と語り、拍手喝さいを浴びていました。ブリジット夫人に向けられていた好奇の目は、超一流の若い男性を支え、夢中にさせた女性として、羨望や尊敬のまなざしに変わりつつあるようです。

 「恋愛至上主義」とも言われるフランスらしく、ともすれば「恋愛自由主義」と言い換えられそうなフランスの歴代大統領のプライベート。ファーストレディが夫人ではなく婚姻関係のない彼女だったこともあります。あるいは、夫人がずば抜けて美しかったり、マニアックだったり、不義な関係だったりと、それはもう、海外から見たらエキセントリックです。

 そんな、フランス歴代大統領の政治やプライベートの特色を、順にひも解いて行きましょう。