こんにちは、著述・翻訳家の上野陽子です。8月2日、小池百合子さんが東京都知事に就任しました。女性初の都知事の誕生に、海外の主要メディアが注目したのは? 経歴、男性からのバッシングの言葉、そして期待されるのは? 小池新都知事の経歴、海外からの視線、期待される活躍について見てみましょう。

新知事の就任で、東京に海外メディアの注目が集まります (c)PIXTA

「火事をレポートするより、火を消して回りたい」

 小池百合子さんは、アラビア語通訳、「ワールドビジネスサテライト」のニュースキャスターなどを経て、細川護熙氏が率いた「日本新党」の結党に参加。1992年の参院選で初当選して政界入りを果たしました。1993年に衆院議員となり、新進党、自由党、保守党を経て2002年に自民党入り。経歴としては参院議員に1期、衆院議員に8期連続当選することになります。

 そんな初当選の頃、小池さんがアメリカの人気番組「ラリー・キング・ライブ」(1985年から2010年まで放送された、米国ニュースチャンネルCNNの人気生放送トーク番組)に出演。まだ学生だった私はそれを見ていました。キャスターからの転身を問われた小池さんが、流暢な英語で「火事をレポートするよりも、火を消して回りたかった」のように答えたのを覚えています。

 そして、経済の一大事だった大幅な円高傾向については「レブロンの化粧品が安く買える。悪いことばかりじゃない」のように、私たちの手の届く範囲の出来事に置き換えてサラリ。こちらについては、日本の政治家なのに木を見て森を見ないかのような発言だなぁと感じていました。さらにその頃、「私たちはチアリーダーとして……」と女性はサポーター的であるというような表現を使ったことは物議を醸しています。

ちょっと解説
円高:円の価値が上がること。例えば「1ドル=150円」が円高にふれて「1ドル=100円」になると、前は1500円で買えた10ドルの商品が1000円で買えるようになる。小池さんが言う「化粧品が安くなる」というメリットはココ。
ところがドル側の国では、10ドルで買えた1500円の商品が15ドルになってしまうため、日本の商品を買うモチベーションが下がる。商品の価格が上がるほどこの差損は顕著になる。こうして日本の貿易は赤字にふれがちになるなど、日本経済にとって痛手となる可能性を含むので、トータルで見ると円高はメリットだけではない。

 当時は、どちらかといえばマドンナ的にサポートする人……そんな印象でした。ところが、やがて環境大臣に就任して「クールビズ」を提唱。それから女性初の自民党三役、女性初の防衛大臣などを歴任し、今回の女性初・東京都知事に就任しました。

◆小池さんの“女性初”◆
女性初・自民党三役
女性初・防衛大臣
女性初・東京都知事

 さまざまな“女性初”を経験して女性として新たな道を切り開き、性別を関係なく政界の第一線で活躍していく小池さんに、海外のメディアは、次のような視線を投げかけます。