空想上のガジェットで、26年後に実現されたのは?

 映画に登場した未来的だった製品が表の左、右が今本当に使われているものです。実現度の目安を右に示してみましたが、思った以上に私たちは思い描いた未来に生きているようです。

映画に登場
(1989年に2015年を仮定)
2015年に実在するもの 実現度
大型薄型テレビ 液晶パネルテレビ
IOT *1(モノのインターネット) Apple Watch ほか
ビデオ通話 ビデオ(PC・電話など)通話
薄型手の平コンピュータ タブレット(iPadなど)
無人航空機 ドローン
整形手術 かなり広範囲の部位が可能
3Dホログラム *2 初音ミクのコンサートなど
自動靴ひも調整機能付きスニーカー Nike Mag 2015版(2016年春発売予定)
自動乾燥機能付きジャケット エアコン付ジャケット
残飯やゴミで動くエンジン バイオエネルギーエンジン・電気自動車・古着のリサイクル燃料で走るデロリアンなど
タイムマシン ―― ×
*1 コンピュータなどの情報・通信機器だけでなく、世の中に存在する様々な物体(モノ)に通信機能を持たせ、インターネットに接続したり相互に通信することにより、自動認識や自動制御する技術。
*2 レーザーを使い、特殊なフィルムを通して投影する立体映像技術のこと。3Dメガネをかけなくても、肉眼で映像が楽しめる。


 突飛すぎずに先々の技術を見通すなど、先見の明があった映画ながら、数少ない不覚のひとつは……マーティの解雇通知送付にFAXが使われていたこと。今やFAXを持たない家も多いほど、スマートフォンが普及し、コミュニケーション手段にSNSや電子メールが利用されています。

 こうして今の時代にもう一度この映画を見直して、この先30年後に、2015年に登場したデバイスがどう進化をとげるのか考えてみるのもおもしろそうです。

 さて後は……タイムマシンの開発を待つのみです。

「バック・トゥ・ザ・フューチャー Part 2」(1989年公開)

 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(Back to the Future)は、ロバート・ゼメキス監督・脚本、スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮で1985年に公開されたアメリカのSF映画。アカデミー賞で音響効果賞を受賞した。続編が『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』(1989年公開)。1作目は1985年に生きる主人公マーティが過去に旅して若い頃の自分の親に会ったのに対し、パート2では当時の未来2015年に旅して自分の未来に行き、息子が起こす事件を未然に防ぐ。登場する未来的なガジェットが当時から話題となっていた。続々編『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』(1990年)がある。

今週の言ってみたい英語

 Great Scott! びっくり! ヤバい!

 カジュアルに使う感嘆詞で、本当に驚いたときや落胆したときに使われます。映画に登場するドク博士の口癖で、今回ユニバーサルピクチャーがこの映画の記念日にGreat Scott! If my calculations are correct, it is now precisely October 21st, 2015.(なんてこった! 私の計算が正しければ、今は2015年10月21日だ)とコメントしています。ちょっぴり古めの表現ですが、今回は頻繁に使われています。

[参考資料]
TIME, How the World Celebrated Back to the Future Day in Memes
NIKE, News Section , The 2015 Nike Mag , October 21, 2015
Adobe, How Accurate Was 'Back To The Future II’ From A Technology Standpoint?