タコとナスの和風ジュレサラダ

 まずは冷蔵庫で冷やして固めるジュレだ。先に言っちゃおう。これはもう、先生のレシピに忠実に作ったほうがいい。このジュレがうまくできないと、うまいんだけど「惜しかったね(写真参照)」な感じになる。逆にジュレさえ完璧にできちゃえば、勝ったも同然だ。

 板ゼラチンを水で戻し、90mlの水を沸騰させ、水気を絞った板ゼラチン、めんつゆ(2倍希釈)、おろしショウガ、90mlの水を入れ、よく混ぜたら保存容器に入れて冷蔵庫で3時間以上冷やす。冷蔵庫に入れる前に水を張ったバットに浮かべて粗熱をとったほうがエコだと思う。で、このジュレだが「これがコラーゲンなわけだから多めがいいんじゃない?」とか「固まらないと困るもんね?」とか「ジュレだと後で味が足せないから濃いめでいいんじゃない?」とか、不安になっちゃダメなんだ。それ、全部裏目に出るから。スルスルと粛々と、先生のレシピに沿って作ってみよう。

 ジュレを冷やしている間に、サラダの具を準備する。ナスは水気を切って縦半分に切り、魚焼きのグリルでしんなりするまで両面焼く。焼けたら冷ましておいて、一口大に切る。タコ(ゆで)とミニトマトも一口大に切る。枝豆はサヤから豆を押し出して「豆ばっかり」な状態にしておく。オクラは薄い小口切り、ミョウガも薄切りにしてサッと水にさらして水気を切っておく。で、全部を合体させるのだが、タコ、トマト、ナス、枝豆までは大きめのボールで無造作にトスしていい感じ。オクラはネバッとさせたいなら、先にオクラだけで混ぜてから合流させた方がいい。ミョウガは好みによるけど、混ぜてしまうよりトッピング感覚でのっけた方がキャラが立つ。

 で、問題のジュレなのだが、いろいろ「欲張った」結果、私の作品は「グミですか?」なボインボインの弾力で、「ええと、コーラのグミですか?」な濃い色。お手本写真のようなアメ色の優し気なものとはかな~り違う物体になっていた。でもね、これがけっこううまいのよ。ジュレはフォークでできる限り粉々にして「かける」というより「ふりかける」感じ。これが、下味のついていないナスに味がよく絡んで、「これはこれは、サラダで腹いっぱいですな。ワッハッハ」というほど食べてしまった。で、この酷暑の夏。ジュレはみるみる溶けてしまうので、食べ終わる頃にはちょうど良い「もったりした感じ」になっていた。私は酸っぱいものが好きなので、これにレモン絞って食べるのもいいなぁと、妄想は膨らむ。