アベノミクスに円安、物価上昇etc. 今、マネーの常識に大きな変化が! そんな時代でもお金を守り、ふやすための最新マネー情報を一挙紹介。これで“貯蓄1000万円”までの距離もグンと近づくはず! まずは「貯める」「使う」「ふやす」編です。

景気、政策、社会保障の変化をウオッチ!

 アベノミクス効果で景気がよくなっているとのニュースもちらほら。けれど私たち消費者が、イマイチ景気がよくなった実感が得られないのはなぜ?

 「もともとアベノミクスが、すぐに消費者の生活がラクになる方向を目指した政策ではないからです」。こう語るのは、FPの藤川太さん。

 「企業の業績が上向けば、やがて消費者の生活も潤う、というのがアベノミクスの基本的な考え方。もちろん企業がもうかれば、給与も上がりやすくなります。ですが、給与アップで生活がラクになる時代ではないのです。例えば給与が2%アップしても、物価が3%上がったなら、実質賃金上昇率はマイナス1%。生活は苦しくなります」

 一方、社会保険労務士の井戸美枝さんは、社会保障関係の変化にも注目を促す。「政府が少子高齢化対策に力を入れていることもあり、特に子育てに関する保障が手厚くなっています。また公的な給付金、補助金など、届け出をすれば得られるお金も多々あります。使えるときはしっかり活用しましょう」

 私たちを取り巻くマネー環境が変化するなか、「『ただ貯めればいい』という考え方は見直すべきです」と藤川さん。お金に関する新常識をしっかり押さえて、大事な資産を守り、ふやしていこう。

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