「パパ=死んだものと思う」という心境に陥らないために

 先日ワーキングマザーのワークショップに出たら、多くのママたちが「夫は死んだものと思っている」と発言。「パパ=ワーキングデッド問題」が発生していました。まったく夫は子どもができる前と同じ生活をしていて、残業も土日も好きに時間を使っている。一方ママたちは仕事も子育てもして大変……そこで「夫に期待しても無駄。いっそ死んだものと思った方が楽だ」という心境に至るのです。

 なぜ子どもができてから「こんなはずじゃなかった」となるのか?

 それは結婚前に「子どもができたら、どう二人で育てていくか、働くか」という話をしていないからですね。

 煮え切らない男を結婚のクロージングまでひっぱっていくのに精一杯で、それどころじゃないわよ!という声も聞こえてきます。

 しかしこれからは「家には主婦と主夫がいて、外で稼ぐ人も二人いる」ほうが安定した家族になる可能性が高いのです。

 こんなに仕事が不安定な時代、どちらかがリストラされても大丈夫。またどちらかが病気になっても、なんとかやっていけます。

奥さんが「ちゃんと稼ぐ」と世帯年収は1億~2億円増えるという事実

 家のことと外で稼ぐことを半々でやってもいいし、子どもの年齢によって、または仕事の状況によって、配分を変えてもいい。今の日本の夫婦は「男はもっぱら稼ぎ、女はもっぱら家事育児(+ちょっとしたパート)」という家族が多いのですが、奥さんが「ちゃんと稼ぐ」と世帯年収が1億円から2億円増えます。夫が一人で同僚より1億2億円多く稼ぐことは大変な時代です。

 つきあっている彼氏より年収が高いと悩む女性は4人に一人です。しかし、そこは悩まないでぜひ好きな人と結婚してください。

 そして子どもができたら、あなたがしっかり稼ぎ、彼にしっかり家事育児をやってもらったほうが合理的です。

 ここで「男は仕事、女は家事育児」にとらわれていると、せっかくのご縁を逃してしまう……ぜひ考えてほしい「未婚女子のための主夫戦略」です。

「『専業主夫』になりたい男たち」(ポプラ新書)が1月5日に発売されます。
大黒柱妻、小島慶子さん×白河桃子の対談も収録
 今、妻の扶養に入る“主夫”が11万人いると言われている。キャリア女性が活躍する裏には、主夫の存在があるのだ。家事・育児分担が「離婚」の理由になる今、男女の役割分担は家族戦略として考えなければならない。主夫、一家を担う大黒柱妻への取材を基に、積極的にキャリアダウンを受け入れるなど、日本の仕事、家庭事情にフィットした生き方を考える。次世代の夫婦の肖像や、いかに?

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