社内の理解者を増やす方法
ふと疑問に思った。
上司は社会人になってもう10年以上経つ。これまでにどうやって社内でこんなに特殊な「自分が活動する場」を作ってきたのだろう。
やっぱり、反対されたりすることもあったんじゃないだろうか。
「チーフは炎上したりした場合、そうやって大きく考えることで乗り越えてきたんですか?」
「結果としてそうなりますね。今のような状況になるまで、紆余曲折はかなりありました」
「これまでのこと、参考までに教えてもらえませんか?」
「僕はね、新入社員のころ、定時で帰るキャラだったんですよ……」
って、そこまでさかのぼるのか!
* * * * *
上司は大学を出てこの会社に入った。とても大きな会社で、同期入社はなんと500人以上もいた。私は契約社員なので、自分のいる部門についてしか知らないけれども、かなり幅広くITのビジネスをやっているらしい。
大学では「学業以外の活動を充実させた」ため、2回も留年したという。就職活動のときには、すでに自分の作品(変なキャラ)をインターネットで発表していた。
「シュウカツは自己アピールの場だと思って、『毎日数万人が見る日本最大級の個人サイトを運営しています!』って面接で言ったら、受けた会社全部落ちたんです。それでようやく、シュウカツは学生の自己アピールの場ではなくて、企業が自分たちに必要な人を採る場なんだって気づきました」
「確かにそうですね。会社は必要な人を採用しようとしますよね」
「それからは、面接でなるべく普通の大学生のように振る舞うようにしました。自分の“長所”は隠して、『インターネットばかりしていたら留年してしまいましたが、ネットにはかなり詳しくなりました』なんて言ったら、内定をもらえたんです」