先日最終回を迎えた、日経ウーマンオンライン連載の人気小説「才能がない人の夢のかなえ方」。実はこの物語、ほとんどノンフィクションで本当にあったことなのでした。そこで今回は、小説の主人公・ヤグチのモデルとなった柚月裕実さんと、変わり者の上司・ヨシナガのモデルであり著者でもある吉永龍樹さんを突撃。舞台裏を聞いてみました。

*全4回でお届けします。
第1回 本人降臨! 実話だった「才能がない人の夢のかなえ方」(この記事)
第2回 働き方で迷う人へ 今のままでいい可能性も探ってみない?
第3回 10kgの重いベストを装着 個性的すぎる上司の指導法
第4回 「才能がない人の夢のかなえ方」著者にリアル悩み相談

ご本人降臨! ヨシナガこと吉永龍樹さんと、ヤグチこと柚月裕実さん。次のページで振り返っていただきましょう

――「才能がない人の夢のかなえ方」は、どこまで本当のことなんですか?

吉永龍樹:僕はIT関連の会社にいて、ウェブサイトを制作しているのですが、部下の相談に乗って、好きなことをやってもらったらとんでもなく当たった。フィクションとして書いていますが、これはみな、ほぼすべて実話です。
 僕の部署に異動してきた柚月さんと面談して、「夢はなんですか?」「人生の目標はなんですか?」と聞いたところから彼女が変わっていくのですが、特に彼女だけにそのような対応をしたわけじゃなくて、僕はどの部下に対してもそうした話をします。だけど、柚月さんの場合は、仕事がつまらないと思っていた状態からの変貌ぶりがすごくて、とてもうまくいったケースなんです。

柚月裕実:ほんの数年前までは、仕事がつまらないと思っていました。何の夢もなくて…。

吉永:異動してきた頃フェイスブックの彼女のページを見たら、おみくじで凶が出たとか書いているんですよ。それも2回引いて2回とも凶(笑)。プライベートでも大変な時期だったみたいで、仕事でもプライベートでも悩んでいるようでした。
 一緒のチームで仕事をすることになって、柚月さんが本当に好きなことは何かを聞いたんです。連載の「夢ナシ契約社員 異動先で『あなたの夢は?』と聞かれて」、この回では最初に彼女が「占い」と答えたのでその企画をやったということになっていますが、実は彼女、「占いとアイドル」と答えたんです。それで、アイドルの記事を書けばファンが見てくれるので、ウェブでページビュー(PV、閲覧回数のこと)が取れるのではないかと考えたんです。

柚月:物語のなかでは、最初に書いたのは占いということになっていますが、実はそれはなくて…。

吉永:「占い」と言われて、「占いは本当に好きなことじゃないでしょ」って言っちゃいました。