先日最終回を迎えた、日経ウーマンオンライン連載の人気小説「才能がない人の夢のかなえ方」。実はこの物語、ほとんどノンフィクションで本当にあったことなのでした。そこで、小説の主人公・ヤグチのモデルとなった柚月裕実さんと、変わり者の上司・ヨシナガのモデルであり著者でもある吉永龍樹さんを突撃。小説の内容は「夢をかなえること」がテーマでしたが、「なりたいものがなければ、そのままでもいいと思う」と話す二人――その理由とは?

*全4回でお届けします。
第1回 本人降臨! 実話だった「才能がない人の夢のかなえ方」
第2回 働き方で迷う人へ 今のままでいい可能性も探ってみない?(この記事)
第3回 10kgの重いベストを装着 個性的すぎる上司の指導法
第4回 「才能がない人の夢のかなえ方」著者にリアル悩み相談

著者であり、上司・ヨシナガのモデルである吉永龍樹さんと、主人公・ヤグチのモデルである柚月裕実さん

――IT関連企業の派遣社員だった柚月裕実さんが、さらに人生の大きな転換を迎えたとのことなのですが。

吉永龍樹:実は、柚月さん、この1月からこれまでいた会社を辞めて、別の会社に転職したんです。そこで、正社員として編集の仕事で活躍し始めているんですよ。給料も上がったそうです。派遣じゃなく、正社員になり、自分の好きな方に近付ける状態になっている。物語の最後は「あくびばかりの後輩 ワケは自分の動画配信」で、後輩ができたところ終わっていますが、現実ではそれを超えてうまくいっている。

柚月裕実:副業に理解のある会社で、週4日会社で働いて、平日1日と土日はフリーとして自分の仕事をしています。最初に自分のこれまでのこと、やりたいことを全部話したら、そうした条件で受け入れてくれました。会社の仕事は、ウェブのサイト運営や商業施設の冊子を作るといった出版に近い仕事です。

吉永:柚月さんはこれまでいた会社に10年ぐらいいたんです。そこを辞めるのも勇気があると思ったけど、仕事をするもっといい環境を見付けてステップアップするというのはすごいですよね。

柚月:10年いたと言っても、派遣社員だといつも漠然とした不安があって、いつ切られるか分からない。3カ月に1回契約更新があって、すごく意識していたわけではないのですが、そこでいつも心がぐらぐらしていました。