株主優待が誕生したのはバブル崩壊がきっかけ

 株主優待とは、電鉄会社が株主がタダで電車に乗れるようにするなど、明治時代からあった制度。しかし、バブル崩壊後、日本の株価が低迷してしまいます。日本株を買っていた人が値下がりによりほとんど損をしてしまい、外国人株主の割合が増加。そこで厳しい株主要求を求める外国人株主ではなく、日本人の株主を増やそうと広まっているのが、株主優待制度なのだそうです。

 「配当による値上がり益のほかに、株主になっていればだいたい100株単位でQUOカードやその会社の製品をくれます。配当の場合は持っている株数によって金額が変わりますが、株主優待はちょっと持っていても、たくさん持っていても、同じという場合が多い。少額投資家に有利なので、個人投資家にはおすすめですね」

株の買い時は「権利確定後」と「不祥事」のタイミングが狙い目

 株主優待はすべての会社が行っているわけではありませんが、現在は1300数十社が株主優待制度を設けています。それぞれには権利確定日というのがあり、1年に1回、または2回に株を所有していれば株主優待を受けることができます。

 「大体4~5万出せば、優待がもらえる会社が200社ぐらいあると思います。ただし、倒産して株券が紙きれになってしまうこともあるので、会社四季報などで企業の業績をチェックすることも必要です。そのため、投資を5社ぐらいに分ける分散投資がおすすめですね」

 ただし、株主優待の権利確定日の直前は優待をもらおうと思って株を買う人が多く、株価が高くなりがち。「株主優待の権利確定が出た直後や、その企業の不祥事が起きたときが買いどき」だと桐谷さんはいいます。

サービス精神旺盛な桐谷さん。会場は終始、大盛り上がりでした
サービス精神旺盛な桐谷さん。会場は終始、大盛り上がりでした

 テレビで観たことがあるそのままの様子でマイペースに語り続けた桐谷さん。講演最後には、抽選で桐谷さんとの撮影が当たった参加者も。桐谷さんは、「抽選にはずれた人は、出るときに勝手に自撮りで2ショットを撮ってください」と投げかけるなど、どこまでも桐谷節で会場を盛り上げてくれました。

文/北本祐子 写真/清水知恵子