目的を見失わない、気合を入れすぎない

金澤さん:仕事のモチベーションを上げたり、維持するためにしていることはありますか?

藤原さん:元々、自分がやりたかったことは何か? ということを思い出すようにしています。嫌なことや辛いことはたくさんありますが、私は「世界の貧困や栄養失調をなくすような仕事をしたいんだ!」という本来の目標を思い出すことで、日々の生活の中で悩んでいることがちっぽけに思えるんですよね。今でもたまに大変だったときのことを思い出したりはしますが、自分の本当にやりたいことを見失わなければ、振り返るときにも、「なんだ、大したことないや!」と思えたりするものです。

小原さん:私の場合は、なんでも「すぐにしなくちゃ!」と気負わないことが重要かもしれません。管理職になるとメールの量も会議の頻度も増えてしまうのですが、会社の中でも「何もしない時間」を1週間の中で必ず作るようにしています。例えば、作業時間を長めに取って、余る時間には打ち合わせなどの用事を入れない、といったことですね。休日は仕事のことを考えないように、オンとオフのスイッチを完全に切り替えます。そうすることで、ストレスの少ない状態を保てるのではないかなと思います。

率いるチームが一つになるために工夫していること

金澤さん:リーダーという役割を担うにあたって、みなさんが考えていることや工夫されていることはありますでしょうか。

鉄さん:弊社では、営業マンは7000名以上いるのに、ファイナンシャルプランナーは1900名ほどしかいません。ですので、育成年次の少ない若手のファイナンシャルプランナーが悩みを抱えているのは手に取るように分かりました。

 そこで、私は管理職ではありませんが、彼らのモチベーションを向上・維持させたいと思って、年に1回勉強会を開催することにしたんです。私が勝手に幹事を務めてさせていただいていて全国の社員に声を掛け、小さな規模からスタートしたのですが、今では100人を超える会に成長したので、会社側も会場を提供をしてくれるようなったのはありがたいことですね。

遠藤さん:私の場合、現在の事業はたった一人の部署から始まったので、部署を拡大したときにおのずとリーダーになってしまったのですが、チームに同志がいてくれることはとても心強いことだと思っています。マネージャーとしては、キャリアパスや人の成長を助けるといったことにも興味がありますので、チームメンバーがベストパフォーマンスを出せるように尽力できればと考えています。

 あることわざで、「早く行きたいなら一人で、遠くへ行きたいならみんなで行け」というものがありますが、みんなで遠くへ行くためのマネジメントを心がけたいと思っていますね。

小原さん:私の部署は20名ほどのメンバーがいるのですが、私がコミュニケーションの取り方で気を付けているのは、「必要以上にベタベタする」ことなんです(笑)。管理職ですと、1日中接客で席に戻れないということもよくありますので、席に戻ったときにはなるべく声を掛けたり、必要なら飲みに行って部下たちが何に悩んでいるのか、じっくり話をを聞くようにしています。